開催挨拶:第61回労働政策フォーラム
若者は社会を変えるか —新しい生き方・働き方を考える—
(2012年6月30日)

小杉礼子 労働政策研究・研修機構統括研究員/日本学術会議連携会員

写真:小杉礼子

JILPTと日本学術会議の共催という形での労働政策フォーラムの開催は今回で4回目になります。

過去3回、若者の働方を主なテーマとして開催してきました。いま、まさに大きな社会の変動期を迎えているわけですが、もっともその社会変動にさらされるのは、実は新しく社会や労働市場に参入する若者たちであり、その変動のなかでもっとも困難にぶつかりやすいのが若者たちです。そこで、困難を抱えた若年層に対してどうすべきか、社会はどういう対応をすればいいのかということを、これまでの3回では考えてきました。

しかし、若者というのは、社会変動にさらされる立場だけではなく、むしろ変動に対して新しい社会システムをつくっていく原動力になる人たちでもあります。変動を敏感に感じとって、新たな社会をつくると同時に、社会を変革していく人たちです。これからは、この「変革」というところにテーマを置いて考えていきたいと思います。そういう意味で、若者をテーマとした第1回のフォーラムがまた始まるとも言えると考えています。