子が中学3年生になるまで継続して常勤で働く母の割合がこの10年間で約8ポイント増加し、約3割に
 ――厚生労働省「21世紀出生児縦断調査」

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出産1年前の就業状況がいわゆるフルタイム勤務である「勤め(常勤)」であった母のうち、子の出産半年後から中学3年生になるまで継続して「勤め(常勤)」だった人の割合をみると、2001年出生児の母の場合は23.5%だったのに対し、2010年出生児の母の場合は31.8%で、この10年間で約8ポイント増加したことが、厚生労働省が5月12日に発表した第15回「21世紀出生児縦断調査(平成22年出生児)」の結果でわかった。継続しているか否かを問わず、中学3年生のときに「勤め(常勤)」である割合をみると、2001年出生児の母では44.4%だったが、2010年出生児の母では57.2%と6割近くに達している。

調査は、2010年に出生した子の実態と経年変化の状況を継続的に観察している。また、2001年に出生した子を継続的に観察している調査との比較も行っている。第15回となる2025年調査では、対象となる子の年齢は15歳(中学3年生)となる(第1回が月齢6カ月)。第15回調査での回収数は1万9,846となっている。

中学3年生時では母の有職率は85.1%に

調査結果によると、2010年出生児の母が有職である割合は、子が中学3年生時点で85.1%となっている。過去の調査結果をさかのぼると、出産1年前の時点では有職の割合は61.6%で、出産半年後には35.2%まで低下するが、その後は子が成長するにつれて上昇し、小学6年生以降は8割台となる。

2001年出生児の母と比較すると、子がいずれの年齢の時点でも2010年出生児の母のほうが有職の割合が高く、特に出産半年後から小学校4年生までは10ポイント程度の差がある(図表1)。中学3年生時点で比べると、2010年出生児の母のほうが約4ポイント高い。

図表1:母が有職の割合の推移
画像:図表1
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注1:「有職」は就業状況を尋ねる設問において「勤め(常勤)」「勤め(パート・アルバイト)」「自営業・家業」「内職」「その他」を合わせたもの。育児休業中等の休業を含む。

注2:第1回調査から第15回調査まですべて回答を得た者のうち、ずっと「母と同居」の者を集計。

注3:2001年出生児の第3回調査では母の就業状況を調査していない。

(公表資料から編集部で作成)

また、母の就業状況が「勤め(常勤)」の割合をみると、3歳6カ月の23.6%から緩やかに上昇しており、中学3年生では34.0%となっている。なお、中学3年生での「勤め(パート・アルバイト)」の割合は43.9%。

常勤で勤める母の割合は2010年出生児が2001年出生児より約13ポイント高い

出産1年前の就業状況が「勤め(常勤)」だった母に対象を絞って、その後の「勤め(常勤)」の割合をみると、2010年出生児の母のほうが2001年出生児の母よりも高い割合で推移している。子がいずれの年齢の時点でも、2010年出生児の母のほうが10ポイント以上高くなっており、中学3年生時点では2010年出生児で57.2%と2001年出生児(44.4%)を約13ポイント上回っている(図表2)。

図表2:出産1年前の就業状況が「勤め(常勤)」の母の、その後に「勤め(常勤)」である割合の推移
画像:図表2
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注1:「勤め(常勤)」は、事業所の所定労働時間を通じて勤務する者をいう。

注2:第1回調査から第15回調査まですべて回答を得た者のうち、ずっと「母と同居」の者を集計。

注3:2001年出生児の第3回調査では母の就業状況を調査していない。

(公表資料から編集部で作成)

また、第1回調査(出産半年後)から第15回調査(中学3年生)まで継続して「勤め(常勤)」である割合は、2010年出生児の母では31.8%で、2001年出生児の母の23.5%を約8ポイント上回った。

中学3年生時点で「働きたい地域を決めている」割合は2001年出生児よりも低下

調査では、子が将来働きたい地域についても尋ねている。

2010年出生児で、中学3年生時点での将来働きたい地域をみると、男児では、「働きたい地域を決めている」が21.2%、「働けるならどの地域でもよい」が17.2%、「まだ考えていない」は59.2%となっており、2001年出生児と比べて「働きたい地域を決めている」が約6ポイント低く、「まだ考えていない」が約7ポイント高くなっている(図表3)。

図表3:中学3年生時点での将来働きたい地域(男児)
画像:図表3
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(公表資料から編集部で作成)

一方、女児では、「働きたい地域を決めている」が23.0%、「働けるならどの地域でもよい」が17.0%、「まだ考えていない」は57.9%となっており、2001年出生児と比べると「働きたい地域を決めている」が約9ポイント低く、「まだ考えていない」が約8ポイント高くなっている(図表4)。

図表4:中学3年生時点での将来働きたい地域(女児)
画像:図表4
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(公表資料から編集部で作成)

「働きたい地域を決めている」とした子のうち、その希望する地域が「現在住んでいる市区町村、または現在住んでいる市区町村から通える地域」とする割合は、2010年出生児では男児・女児ともに約6割となっている(男児60.4%、女児59.5%)。2001年出生児と比べると、男児は約4ポイント低下しており、女児は約1ポイント低下している。住んでいる地域別にみると、都市部に住んでいる子ほど男児・女児ともに割合が高くなっており、この傾向は2001年出生児でも同様となっている。

東京都区部または政令指定都市に住む子で、「現在住んでいる市区町村、または現在住んでいる市区町村から通える地域」を希望する割合は2010年出生の女児が73.1%で、男児(64.5%)よりも約9ポイント高いほか、2001年出生の同地域の女児(68.7%)よりも約4ポイント高い。

(調査部)