労働災害による死亡者数が統計開始以来で最少に
――厚生労働省が2025年の労働災害発生状況を公表
国内トピックス
厚生労働省が5月27日に発表した2025年の労働災害発生状況によると、2025年1月~12月までの新型コロナウイルス感染症への罹患によるものを除いた労働災害の死亡者数は、前年から46人減って700人となり、統計を取り始めた1974年以降で最少となった。休業4日以上の死傷者数も前年から385人減少し、13万5,333人となった。
死亡者数の多さは「建設業」「製造業」「陸上貨物運送事業」の順
労災発生による死亡者数は、過去最少だった前年に比べ46人(6.2%)減って700人となった。
業種別にみると、「建設業」が214人で最も多く、次いで「製造業」の115人、「陸上貨物運送事業」の80人、「商業」の61人などの順となっている。上位の3業種はいずれも前年から減少しており、「建設業」は18人減(7.8%減)、「製造業」は27人減(19.0%減)、「陸上貨物運送事業」は28人減(25.9%減)となっている。「建設業」「製造業」「陸上貨物運送事業」の3業種の占める割合は58%となっている。
死亡者数を「事故の型」別にみると、「墜落・転落」が前年比2人減の186人で最も多く、次いで「交通事故(道路)」が同3人増の126人、「はさまれ・巻き込まれ」が同7人増の117人などとなっている。「墜落・転落」「交通事故(道路)」「はさまれ・巻き込まれ」の3つの事故の型が占める割合は61%と約6割に及んでいる。
死傷者数は第3次産業の割合が上昇の傾向
休業4日以上の死傷者数については、前年から385人(0.3%)減って13万5,333人。わずかに減ったものの、5年続けて13万人台を記録している。
業種別にみると、「製造業」が前年比305人減の2万6,371人で最も多く、次いで小売業を含む「商業」が1,089人増の2万3,128人、社会福祉施設を含む「保健衛生業」が424人増の1万9,291人、「陸上貨物運送事業」が660人減の1万5,632人、「建設業」が412人減の1万3,437人などとなっている。第3次産業が占める割合が年々上昇しており、2025年では53%と5割以上に及んでいる。
「事故の型」別にみると、「転倒」が前年比817人増の3万7,195人で最も多く、次いで腰痛などの「動作の反動・無理な動作」が52人減の2万2,166人、「墜落・転落」が165人増の2万864人などの順となっている。「転倒」「動作の反動・無理な動作」「墜落・転落」の3つの事故の型が占める割合が59%を占める。
死傷者数が最も多い年齢層は「55~59歳」
休業4日以上の死傷者数を年齢別にみると、「55~59歳」が1万8,424人で最も多く、次いで「50~54歳」が1万7,393人、「60~64歳」が1万6,855人、「45~49歳」が1万2,718人、「65~69歳」が1万2,081人などとなっている。
厚生労働省では、労働災害を減少させるために国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画である「第14次労働災害防止計画」(2023年度~2027年度)のなかで、2027年までに2022年比で「建設業及び林業においてそれぞれ死亡災害を15%以上」「製造業における機械によるはさまれ・巻き込まれの死傷者数を5%以上、陸上貨物運送事業の死傷者数を5%以上」減少させることなどを目標に掲げている。
(調査部)
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