統計情報Q&A: 非正規労働の実態が分かる統計

非正規労働者の数や賃金等、非正規労働の実態が分かる統計の所在を教えてください。

非正規労働者の数は、四半期毎に公表される総務省「労働力調査(詳細集計)」による「非正規の職員・従業員」数がよく使われます。「非正規の職員・従業員」とその内訳である「パート」、「アルバイト」、「労働者派遣事業所の派遣社員」、「契約社員・嘱託」、「その他」の様々な統計をみることができます。また毎月の「労働力調査(基本集計)」では、1年以内の期間を定めて雇われている「臨時雇」、「日雇」の統計がわかります。その他、5年毎に調査が行われる「就業構造基本統計調査」でも、世帯の状況や過去の職歴もわかる統計をみることができます。

賃金・労働時間に関するデータは、パートタイム労働者に限られますが、厚生労働省「毎月勤労統計調査」(毎月公表)があります。また、年1回ですが、「雇用期間の定め有り」の労働者、「短時間労働者」、「正社員・正職員以外」とされる労働者の賃金等が性別、年齢階級別にわかる厚生労働省「賃金構造基本統計調査」があります。

そのほか、賃金や労働時間等の基本的な労働条件も含め総合的に実態がわかるものとして、厚生労働省の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」、「パートタイム労働者総合実態調査」、「派遣労働者実態調査」等があります。

非正規労働については、パート、アルバイト、臨時雇、契約社員など、いろいろな名称が統計では使われています。
似た名称でも内容が異なることがあります。例えば、総務省「労働力調査」の「パート」は、調査対象者が勤め先の呼称に基づいてパートと回答したものですが、厚生労働省「毎月勤労統計調査」の「パートタイム労働者」は、所定労働時間又は労働日数が一般労働者よりも短い者です。
使われている名称の意味を、それぞれの調査の用語解説で確認の上、お使いになることが望まれます。

当機構では非正規労働に関する調査研究を実施し、研究成果として発表しています。当機構ホームページ「研究体系」コーナーの「非正規労働者」をご参照ください。