賃上げ率は5.33%で33年ぶりの5%台
――厚生労働省「2024年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」
2024春闘における賃上げの状況
厚生労働省が8月2日に発表した2024年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況によると、賃上げの平均妥結額は1万7,415円、賃上げ率は5.33%となり、いずれも前年を上回った。賃上げ率が5%を超えたのは、1991年以来33年ぶり。
集計したのは、妥結額などを把握できた資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業348社。
詳しくみると、平均要求額は1万8,767円で、平均妥結額が1万7,415円。平均賃上げ率は5.33%となっており、平均妥結額、平均賃上げ率ともに、前年(1万1,245円、3.60%)を上回った。
平均妥結額が1万円台に乗るのは2年連続で、2万8,981円を記録した1974年より後の年では最も高い水準。平均賃上げ率は、1991年に5.65%を記録して以来の5%台となった。
産業別にみると、平均妥結額は「鉄鋼」が3万7,090円で最も高く、次いで「造船」(2万3,057円)、「建設」(2万1,548円)、「機械」(2万1,385円)、「窯業」(1万8,426円)、「化学」(1万8,416円)、「電気機器」(1万8,391円)、「繊維」(1万8,235円)、「食料品・たばこ」(1万8,057円)、「非鉄金属」(1万7,961円)、「サービス」(1万7,739円)などの順となっている(図表)。
図表:産業別にみた平均妥結額と平均賃上げ率
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(公表資料から編集部で作成)
また、平均賃上げ率をみると、「鉄鋼」が12.49%と、ずば抜けて高くなっており、以下、「造船」(6.53%)、「機械」(6.45%)、「建設」(5.94%)、「非鉄金属」(5.82%)、「サービス」(5.79%)、「窯業」(5.75%)、「繊維」(5.59%)、「食料品・たばこ」(5.36%)などと続いた。
(調査部)
2024年10月号 2024春闘における賃上げの状況の記事一覧
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