基調講演1 日本と米国におけるキャリア教育
学校と仕事をつなぐ:第41回労働政策フォーラム

日本とアメリカのキャリア教育最前線
ー学校・地域・産業界をいかにつなぐか
(2009年10月14日)

ヤギ・ダリル・タキゾウ/労働政策フォーラム(2009年10月14日)開催報告

兵庫教育大学大学院学校教育研究科特任教授 ヤギ・ダリル・タキゾウ

現在、日本、アメリカそしてグローバルな経済の状況をみると私たちは非常に大きな困難に直面していると言えます。そんな中、キャリア教育こそ、若い人たちに明るい未来、繁栄した経済、そして、より平和な社会をもたらすための礎になると考えるべきではないでしょうか。

キャリア教育の出発点となるべき場所は各家庭や学校です。これらはそれぞれ独立した別個のものではなく、より大きなコミュニティーという概念の中でとらえられるべきです。そして、そのコミュニティーという大きなくくりの中には企業があり、産業界があり、公的機関や民間の組織も含まれています。政府機関もあります。また、コミュニティーを基礎とするさまざまな組織、例えば商工会議所や市民団体、ロータリークラブ、ライオンズクラブ、NPOなども含まれるのです。したがって、あらゆる人が力を合わせて一緒になって活動していくことこそが、まさにキャリア教育であり、社会のすべてのセクターを包有するものです。

今日の講演では日本とアメリカにおいてキャリア教育がどのように行われているかを見ていきます。その中でとくに、どのようにして学校と労働、あるいはキャリアをつなげていくかに焦点を当てます。

日米の教育制度の違い

キャリア教育を考える上で、考慮しなければならない点のひとつに日米二国間の教育制度の違いがあります。アメリカでは、「K‐12(ケー・トゥ・トゥエルブ)」と呼ばれる幼稚園から12年生までの義務教育制度がありますが、これ以外にもさまざまなバリエーションがあります。例えば、「K‐6」のように幼稚園の部分が小学校に含まれ、これに続く7~9年生が中学校、10~12年生までが高等学校という区切り方もあります。あるいは小学生時代を「K‐5」とし、6~8年生までを「ミドルスクール」、7~12年生を「ハイスクール」と呼ぶくくり方もあります。このようなさまざまなバリエーションがあるのは、成長に合わせて変化する若者たちのさまざまなニーズに見合うかたちを模索するためです。

授業の時間割も従来型の1日6時間のものもありますが、それ以外にも、たとえば、ブロックシステムと呼ばれるものがあります。ブロックシステムの場合、1コマ90分の授業を1日3コマ分受講します。このようなかたちをとるのは、教える側の先生、学ぶ側の生徒双方に十分な学びの時間や準備の時間を与えようという趣旨です。キャリア教育についてもこういった仕組みの中で十分な時間をとることをめざしています。

両国の文化の違いを認識しておくことも重要です。アメリカはご存じのとおり、移民の国であり、他民族国家、多文化社会と呼べるでしょう。ですから、学校でも複数の言語を話す生徒がたくさんいます。中には1つの学校で10、20、30、40とさまざまな種類の言語を話す生徒たちをかかえるところもあります。

アメリカでは初めてのアフリカ系アメリカ人のオバマ氏が大統領に就任しました。ごく最近ではノーベル平和賞の受賞も決まりました。この例からもわかるようにアメリカはさまざまな文化的背景をもった集団が社会を構成しています。

また、両国の国民性、特徴の違いを認識しておくことも重要です。アメリカ人の場合、非常にオープンで、直接的、かつアクティブで、身体を使って物事を表現する、あるいは表現力が豊かで考えていることを何でも口に出し、多弁だという特徴があります。

ですから、こうしたさまざまな背景を大きな文脈の中でとらえたうえでキャリア教育を考えるべきです。また、学校がいかにして生徒を労働の場へと結びつけ、その橋渡し役となれるのかを検討していくべきです。

私は講演に際して、日本の高校における進路指導主事の先生とアメリカにおける高校のスクールカウンセラーの役割の違いについて話すよう要請されています。

大まかにいえば、一番の大きな違いは、日本の進路指導の先生の役割は生徒を職場、労働、仕事に結びつけることです。一方、アメリカのスクールカウンセラーは生徒を学校の中でキャリアへの道筋と結びつけることで、生徒が仕事やキャリアへと歩めるようにすることが役割です。詳しいことは後ほど説明しますが、その前に日本とアメリカにおける先生の違いについて見ていきましょう。日本の場合、高校の先生はいわゆるゼネラリストとして多くの生徒に対し、実にさまざまな役割を担っています。また、先生方の中には、例えば進路指導やホームルーム担任など二次的な役割を担っている方も多いということです。一方、アメリカの先生は、いわゆる担当教科のスペシャリストです。また、教科担任以外でもスペシャリストとして特化した職員がおり、その一例がスクールカウンセラーです。スクールカウンセラーの役割は教育の専門家として先生をサポートするほか、生徒の学力、教育、キャリア、個人的、社会的な発展に役立つさまざまなカウンセリングと指導を行うことです。

キャリア教育とは何か

キャリア教育を考える上で、まず一番大事なのは「キャリア教育とは一体何か」ということです。おそらく皆さんはキャリア教育についてさまざまな考え方あるいは定義をお持ちではないでしょうか。キャリア教育は1つの定まった静的なものではなく、非常にダイナミックなものです。また、非常にアクティブで活発な声を持っています。つまり、キャリア教育にたずさわる人間が意見を言っているということです。また、キャリア教育は実体験に基づいたものでもあります。すなわち、生徒達が何かをすること自体がキャリア教育であり、生徒にとって意味のあるものでなければなりません。学校でキャリア教育にたずさわる人たちが情熱を持って取り組んでいくことも必要です。

私がキャリア教育を考えるとき、広島のいとこが送ってくれた1枚の書を思い浮かべます。この書は私のオフィスの壁に飾られ、カウンセリングのツールとしても使われています。この書には「志」という漢字が書かれているのですが、人生においては必ず何かの目的、そして何かの方向性を持たなければならないということを教えてくれます。

「キャリア教育」について考えるとき、私は「キャリア」と「教育」という2つの言葉に思いをめぐらせます。そして、よりダイナミックで動的なものとしてとらえるため、「キャリアのための教育」と考えることにしています。このように考えることでキャリアに関して教育することにたずさわるすべての人を包含することができます。それは家庭、学校、あるいはコミュニティー、産業界といったさまざまな社会のセクターをすべて含むことができるのです。

ここで日本の高等学校におけるいわゆる「進路指導担当の先生」と言われる進路指導担当主事の役割と機能について簡単にふれたいと思います。非常に印象的だったのは、彼らが教育、カウンセリング、相談、そして就職の準備の手伝い、あるいは生徒たちと雇用の場の橋渡しといった実にさまざまな役割を持っているということです。ですから、こういった高校の進路指導担当の先生方はいわゆるニートやフリーターなどの社会問題の軽減においても非常に重要な役割を果たせる存在ではないでしょうか。

第二次世界大戦後、国家政策の一環として、就労あっせん組織というものが打ち立てられました。その中で、中学校及び高等学校における進路指導は職業安定法の管轄であることが定められました。

スクールカウンセラーの役割

次にアメリカのスクールカウンセラーに話を移し、彼らが生徒のキャリアの育成にどのようにかかわっているのか見ていきましょう。1つ重要な点は、アメリカのいわゆる総合制中等学校は非常に生徒数が多い大規模な学校であるということです。1校あたり1,000人、多ければ2,000人、3,000人規模のものもあります。また、日本のいわゆる技術専門学校、工科専門学校、工業専門学校に該当する学校はわずかです。

アメリカにおける教育のキーワードの1つが「チームワーク」、すなわち「一緒にやる」ということです。したがって、スクールカウンセラーは、先生方と協力しながら一緒にキャリアの発展、育成に向けた調整や支援に取り組みます。キャリア教育は学校のミッションにとっては不可欠な要素であり、生徒の成功を目指すという点で学校のビジョンの一環をなすものです。キャリア教育は全国的な教育上の大きな命題であり、そのめざすところは学校を職場、あるいはキャリアに結びつけることにより、若い人たちがより繁栄した社会をもたらす礎となるべく準備を手助けするということです。また、全国的に統一されたキャリア教育のイニシアチブも設けられています。このイニシアチブは学校のカリキュラムの中に取り込まれ、その一部となっています。

スクールカウンセラーと生徒の比率は、生徒500に対してカウンセラーが1です。スクールカウンセラーが果たす役割は生徒のキャリアプランの作成、キャリアに向けた準備、キャリアの探索、トレーニングといった面で生徒たちの手助けをすることです。スクールカウンセラーは生徒の関心、適性、あるいはキャリアのゴール、ニーズといったものを踏まえてさまざまな専門の技術教育や指導、カウンセリングを行います。

このキャリアの専門技術教育を具体的に説明するならば、いわゆる学校で学ぶアカデミックな勉強、仕事を通じて学ぶこと、これらを組み合わせたものと言えます。スクールカウンセラーは生徒一人一人との面談を通じて、生徒の学力や目標にあわせてどのような勉強をしたらいいのか、どの課程を履修したらいいのかについてもカウンセリングし、ガイダンスを行います。高校の生徒はそれぞれキャリア・ポートフォリオを持っており、その中には学力の情報やキャリア構築に向けた活動、個人的、社会的なデータが含まれています。カウンセラーはこれを利用することで、各生徒のニーズに応じたカウンセリングやガイダンスを提供できるのです。

ここで私自身がスクールカウンセラーをしていたときの経験を例としてお話しましょう。以前、10年生400人ないし500人を対象に学力、キャリアのアセスメントを行ったことがあります。アセスメントの結果を生徒に返した後、それぞれの生徒とその保護者との間で面談を行い、一緒に結果をふり返りました。このアセスメントテストは、生徒の言語能力、読み書きの能力、数学の能力、科学的思考力が全米の中で、あるいは州の中でどのくらいの位置にあるのかを把握することができます。また、生徒は今後、どのような力を身につけていかなければならないのかも知ることができます。実際にこのキャリアアセスメントにより、生徒たちがどういったキャリアに関心をもっているのかが具体的な職種や職業クラスターというかたちで示されました。

例えば、生徒の関心がメディア・マスコミ関連、あるいはテクノロジー・エンジニアリング関連にある場合、その希望する職種や職業クラスターに進むためにどのような準備をすればいいかわかるようになっています。また、希望するクラスターを追求していく上で、今後どのようなレベルの教育が必要なのかを生徒たちに理解させる手助けともなります。こういった学力やキャリアに関するアセスメントの結果を生徒や保護者に説明したうえで、彼らの相談に乗ったりカウンセリングを行ったりしています。幸運なことに私がいた学校の先生方はスクールカウンセラーに対して非常に協力的でした。ですから、カウンセリング部門と英語の教科を担当する先生方の部署と共同で「キャリアリサーチプロジェクト」というものを立ち上げることができました。このプロジェクトを通じて生徒たちが具体的にどのような職種、あるいはキャリアをめざすのか特定する手助けをしました。

私たちは英語の授業の中で生徒たちを3つのグループに分けました。まず1つめのグループには授業の中で、英語の先生の指導のもと、さまざまなキャリアサーチに関する書類を書かせました。2つめのグループは学校内に設置されているキャリアセンターでキャリアに関する学習をしました。このキャリアセンターというのは、ほとんどの学校に設置されているのですが、大体1つの学級程度の規模で、さまざまなキャリアリサーチを行ったり、あるいはアセスメントをしたり、キャリアに関するビデオを見せたりとさまざまなリソースを備えている場所です。3つめのグループは、図書館に行き、メディア担当の司書の指導のもと、インターネットによるキャリアリサーチ活動について学びます。この3つはスクールカウンセラーと英語の先生、そして図書館のメディア担当の専門家が協力して生徒たちがキャリアリサーチを行う手助けをするというプロジェクトでした。

アメリカではほぼすべての州で、12年生の生徒に対し、こうしたプロジェクトが課せられ、1学年の大半をキャリアの探索に費やすことになります。プロジェクトの成果は、コミュニティーから選出された3人の代表者の前でプレゼンテーションを行うことになります。その場でキャリアや自分の趣味、関心をもっていること、その取り上げたテーマについて説明し、デモンストレーションを行います。また、フォローアップというかたちで報告書の提出が課せられます。非常に幸いなことに多くのコミュニティーからの参加者には、若い人たちがキャリアについてどういう関心があるのか興味をもっている方がたくさんいます。

コミュニティーとの連携によるキャリア教育

スクールカウンセラーの場合、非常に多くの生徒を相手にしなければならないので、仕事をしていくうえで、コミュニティーにサポートを求めることがよくあります。このコミュニティーですが、私の場合、ロータリークラブの方々に協力をお願いしにいきました。通常、こういった市民団体の中に教育委員会があり、私も地元ロータリークラブの教育委員に手を貸していただきたいという話をしました。リスクのある生徒、たとえば、ドロップアウト寸前の生徒や不登校になりかけている生徒を助けるための手伝いをとくに強くお願いしました。

ここで申し上げておかなければならないのは、日本とアメリカではロータリークラブの性質が若干違うという点です。アメリカにおけるロータリークラブは、地元の方々が所属するコミュニティーベースの団体であり、ごく一般的、平均的な市民が地域のために活動をするための組織です。

私たちはこういったリスクの高い生徒たちのためにあるプロジェクトを立ち上げました。そのプロジェクトの名前は「ストライブ」、つまり、努力して前へ進むという意味です。ここでは目標として3つの「A」を掲げました。1つめがアティチュード(Attitude)、すなわち、態度の改善です。2つめはアテンダンス(Attendance)、出席です。つまり、「ちゃんと学校に行きましょう」ということです。そして、3つめはアカデミック(Academic)、つまり学力を向上させましょうという意味です。

ロータリークラブの方々がメンターとなり、リスクが高い生徒たち一人一人につきます。生徒たちは毎晩メンターに電話して自分の近況をきちんと報告しなければならないことになっています。そして、月1回はこのメンターと一緒に有意義な活動を行います。また、昼休みや夜に皆で集まることもあります。

このようなかたちで生徒とメンターのきずなを深めたうえで、残りの2年間はキャリアに焦点を絞った活動を進めます。つまり、生徒がどういったことに関心があるのかをきちんと見極めたうえで、ジョブシャドウイング(1)を行ったり、インターンシップに参加したりといった活動を行います。

このプロジェクトに4年間参加し続けた生徒たちに対しては、今後も教育を受けられるよう、あるいはトレーニングを続けられるように、奨学金制度も設けられました。

学校、産業界、地域との連携が重要

具体例をいくつかお話しましたが、スクールカウンセラーがキャリア教育において果たしている役割をご理解いただけたのではないでしょうか。残り時間を使って、学校と産業界、ビジネス、そして地域をどのように結びつけるかという話をしたいと思います。アメリカでは1994年、「学校から仕事への移行機会法」が制定されました。この法律によって学校に対して資金が拠出され、キャリア教育の方向性を確立し、それを取り込んでいくことに対するインセンティブが与えられました。2009年にはこの法律をさらに拡大した「米国再生・再投資法」が制定されました。この法律では、学校と産業界がパートナーシップを組み、連携していかなければならないことが定められています。このように長い年月をかけて学校と産業界、ビジネス、地域社会の間に結びつきができているのがアメリカの特徴です。

今日のアメリカの学校では、「キャリア・アカデミー」と呼ばれるものが併設されていたり、「キャリア・パスウェイ」と呼ばれるものもあります。キャリア・アカデミーは、学校の中につくられたもう1つの学校というかたちをとっており、その中で、例えば製造業であったり、商業であったり、自由に何か1つの職業に焦点をあてて、取り組むというものです。こういったキャリア・アカデミーの活動でもビジネス、産業界と連携をとっています。パートナーとしてカリキュラム策定の助言や講師の派遣をしてもらったり、生徒のメンターになってもらったり、あるいは実施見学や就労体験を受け入れてもらうといった協力をお願いしています。

「キャリア・パスウェイ」は、さまざまな学校で広く取り入れられている人気の高いプログラムですが、その理由として多岐の職業分野にわたっていることがあげられるでしょう。さまざまな生徒の関心に見合うよう幅広い職業クラスター、あるいはキャリア関連のプログラムを多く盛り込んでいます。このキャリア・パスウェイでは、学校が生徒のニーズ、あるいは関心に基づいてどのような道筋があるのか特定していくというものです。生徒たちは高校生活の最後の2年間、まず自分でそのパスウェイを選択し、これに基づき、アカデミックな学習とキャリアに関連した学習を組み合わせて学んでいきます。その中にはインターンシップや就労体験も含まれており、ここでも産業界やビジネス界が学校に対してアドバイスというかたちで協力したり、あるいは自分の業界、職業クラスターに求められる人材像や基準について説明します。

地域職業センターやプログラムといったものもあります。これは高校での教育の一環として校内に設けられていることもありますし、学校外の施設として設置されていることもあります。生徒たちはこういったセンターに出かけていき、キャリアに関連した学習を行います。また、職場体験を授業の一環として、卒業に必要な単位の1つとして認めるシステムもあります。

中学校で行われるキャリア・デイ・フェア、あるいは高校で行われるキャリア・フェアといった催しもあります。こういった催しでは、大きな会場にさまざまな業種、企業の関係者が訪れ、ブースを出しています。生徒は保護者と一緒に企業の担当者のところに行って、業界の現状や求める人材について話を聞くことができます。

ですから、こういったコミュニティーや産業界と連携することが非常に重要です。私たちのキャリア教育プログラムでも、たとえば諮問委員会といったものが設けられ、産業界や企業の人たちにもサポートや助言、就労体験の場の提供といったかたちで参画してもらっています。

まとめると、日本の進路指導担当主事の先生方の役割は生徒を仕事、職場に結びつけることです。一方、アメリカのスクールカウンセラーの役割は、生徒をキャリア・パスウェイ(キャリアの道筋)への橋渡しをすること、それによって生徒がみずからのキャリアを見いだしていく手助けをすることです。多くの学校ではすでにこのキャリア・パスウェイの手法が確立されています。そこには、企業や産業界との結びつきがあり、また諮問委員会というかたちでコミュニティーと学校、そしてビジネス界とのつながりが形成されています。

以上のように申し上げても、具体的にどのようなプログラムがあり、どのような活動が行われているのか思い浮かべることは難しいと思います。ですから、みなさん、ぜひカリフォルニアに来て、実際に学校でどのようなプログラムが行われているのか見てください。また、プログラムに関わっているコミュニティーや企業、産業界の方々と会い、話を聞いてください。そうすることで、キャリア教育の実情、現在の姿を知っていただければ幸いです。

〔注〕

1.生徒が自分の興味ある職業で働いている社会人に「影」のように密着し、普段の職場の様子を観察し、職務を体験すること。

プロフィール

ヤギ・ダリル・タキゾウ(やぎ・だりる・たきぞう)/兵庫教育大学大学院学校教育研究科特任教授

1965年カリフォルニア大学バークレー校卒業。1968年カリフォルニア州立大学チコ校でカウンセリング心理学修士課程修了。1976年ソノマ州立大学で教育学修士(特殊教育)課程修了。カリフォルニア州の各学区や中学・高校で長年、スクールカウンセラー・キャリアカウンセラーとして現場に赴いた。元カリフォルニア州カウンセラー協会会長。2007年から現職。2009年4月より京都文教大学大学院で非常勤講師も務めている。主な著書・論文には『スクールカウンセリング入門―アメリカの現場に学ぶ』勁草書房(1997年)、「アメリカのキャリア教育事情」(『道徳と特別活動』25巻9号所収、2008年)などがある。