最近の統計調査結果から2012年10月
統計調査報告
毎月勤労統計調査 ―8月確報―
平成24年8月の現金給与総額(規模5人以上)は前年同月と同水準。きまって支給する給与は前年同月比0.3%減となった。また、所定内給与は前年同月比0.5%減、所定外給与は2.7%増となった。特別に支払われた給与は前年同月比5.9%増となった。 なお、実質賃金(総額)は前年同月比0.5%増となった。
製造業の所定外労働時間(規模5人以上)(季調値)の平成24年8月は前月比3.4%減となった。
平成24年「高年齢者の雇用状況」集計結果(注)
従業員31人以上の企業のうち、高年齢者雇用確保措置を「実施済み」の企業の割合は97.3%(前年比1.6ポイント上昇)となっている。
希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は48.8%(同0.9ポイント上昇)、70歳以上まで働ける企業の割合は18.3%(同0.7ポイント上昇)となっている。
過去1年間に定年年齢に到達した430,036人のうち、継続雇用された人は316,714人(73.6%)、継続雇用を希望しなかった人は106,470人(24.8%)、基準に該当しないこと等により離職した人は6,852人(1.6%)となっている。
(注)企業には「定年の廃止」や「定年引き上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じることが義務付けられており、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告が求められている。この集計結果は、雇用状況を報告した従業員31人以上の企業約14万社の状況がまとめられたもの。
景気動向指数 ―8月分速報の改訂―
8月のCI(改訂値・平成17年=100)の一致指数は0.3ポイント下降の93.5、3ヶ月後方移動平均は0.93ポイントの下降、7ヶ月後方移動平均は0.19ポイントの下降となった。一致指数の基調判断は「足踏みを示している。」(前月と同じ)となった。なお、先行指数は0.2ポイント上昇の93.2、遅行指数は0.6ポイント上昇の87.3となった。
被保護者調査 ―7月分概数―
7月の生活保護の被保護世帯数は1,549,773世帯、被保護実人員は2,124,669人となった。
消費者物価指数 ―9月―
平成24年9月の消費者物価指数(平成22年=100)は99.6となり、前年同月比は0.3%の下落となった。生鮮食品を除く総合指数は99.8となり、前年同月比は0.1%の下落となった。
10月の東京都区部の速報は99.0となり、前年同月比は0.8%の下落、生鮮食品を除く総合指数は99.3となり、前年同月比は0.4%の下落となった。
サービス産業動向調査 ―8月速報―
平成24年8月のサービス産業の月間売上高は22.9兆円、前年同月比0.8%の減少となった。従事者数は2521万人で、前年同月比1.3%の減少となった。
鉱工業生産指数 ―9月速報―
鉱工業生産指数(季調値)は前月比4.1%の低下。製造工業生産予測調査によると、10月低下の後、11月は上昇を予測している。「総じてみれば、生産は低下傾向にある。」(前月:総じてみれば、生産は弱含み傾向にある)との判断となった。
家計調査 ―9月―
10月30日(火曜)総務省発表
二人以上世帯のうち勤労者世帯の実収入は、前年同月比で実質0.1%の増加。
実質増減率への寄与度は、世帯主収入が-1.09%、配偶者の収入が1.58%、他の世帯員収入が-0.09%などとなった。
勤労者世帯の消費支出は、前年同月比で実質0.6%の増加。
労働力調査 ―9月―
平24年9月の完全失業率(季調値)は4.2%と前月と同率となった。男性は4.4%と前月に比べ0.1ポイントの低下、女性は3.8%と前月に比べ0.1ポイントの上昇となった。
平成24年9月の完全失業者数(季調値)は273万人と前月に比べ1万人の増加となった。
平成24年9月の雇用者数(季調値)は5,497万人と前月に比べ16万人の減少となった。
一般職業紹介状況 ―9月―
平成24年9月の有効求人倍率(季調値)は0.81倍で、前月に比べて0.02ポイントの低下となった。
毎月勤労統計調査 ―9月速報・平成24年夏季賞与―
平成24年9月の現金給与総額(規模5人以上)は前年同月と同水準。きまって支給する給与は前年同月比0.1%減となった。また、所定内給与は前年同月と同水準、所定外給与は0.8%減となった。特別に支払われた給与は前年同月比7.0%増となった。
なお、実質賃金(総額)は前年同月比0.2%増となった。
製造業の所定外労働時間(規模5人以上)(季調値)の平成24年9月は前月比2.4%減。
平成24年の夏季賞与(規模5人以上)は前年比1.4%減の358,368円、支給事業所数割合は67.0%(前年65.9%)となった。
研究会報告書等
月例経済報告 ―10月―
景気は、引き続き底堅さもみられるが、世界景気の減速等を背景として、このところ弱めの動きとなっている。(前月:世界景気の減速等を背景として、回復の動きに足踏みがみられる)
- 生産は、減少している。輸出は、弱含んでいる。(前月:生産は、弱含んでいる)
- 企業収益は、持ち直しているが、頭打ち感がみられる。設備投資は、一部に弱い動きもみられるものの、緩やかに持ち直している。(前月とかわらず)
- 企業の業況判断は、製造業を中心に慎重さがみられる。(前月:大企業を中心に小幅改善となっている)
- 雇用情勢は、依然として厳しさが残るものの、改善の動きがみられる。(前月とかわらず)
- 個人消費は、おおむね横ばいとなっているが、足下で弱い動きがみられる。(前月とかわらず)
- 物価の動向を総合してみると、下落テンポが緩和しているものの、緩やかなデフレ状況にある。(前月とかわらず)
月例労働経済報告 ―10月―
労働経済面をみると、雇用情勢は、依然として厳しさが残るものの、改善の動きがみられる。(前月とかわらず)