2025年の実質賃金指数の前年比はマイナス1.3%で、4年連続のマイナスに
――厚生労働省「毎月勤労統計調査2025年分結果確報」
国内トピックス
厚生労働省が2月25日に発表した「毎月勤労統計調査2025年分結果確報」によると、事業所規模5人以上の実質賃金指数(現金給与総額)は前年比マイナス1.3%で、4年連続でのマイナスとなった。賞与などの「特別に支払われた給与(特別給与)」を差し引いた「きまって支給する給与」でみても、実質賃金指数は前年比マイナス1.6%となっている。
名目の賃金指数では前年比プラス2.3%
事業所規模5人以上の賃金指数を現金給与総額でみると、2025年は111.7(2020年平均=100)で前年比プラス2.3%となったが、物価上昇率を加味した実質賃金指数で前年比をみるとマイナス1.3%。実質での前年比マイナスはこれで4年連続となった。また、マイナス幅は前年のマイナス0.3%よりも大きかった。なお、実質賃金指数の算出に用いた消費者物価指数は、持家の帰属家賃を除く総合の指数。
現金給与総額から、夏冬の賞与など「特別に支払われた給与(特別給与)」を差し引いた「きまって支給する給与」でみると、賃金指数は109.6で前年比プラス2.0%。しかし、実質の前年比ではマイナス1.6%で、前年のマイナス1.2%より大きいマイナス幅となるとともに、こちらも4年連続でのマイナスとなった。
一般労働者の実質指数はマイナス0.7%、パート労働者はマイナス1.3%
事業所規模5人以上の賃金指数を一般労働者・パートタイム労働者別にみると、一般労働者の現金給与総額では、賃金指数は111.6で前年比プラス2.9%。実質での前年比はマイナス0.7%で、2年ぶりのマイナスに転じた。パートタイム労働者では、賃金指数は115.2で前年比プラス2.3%。実質での前年比はマイナス1.3%で、こちらも2年ぶりのマイナスとなっている。
一般労働者の「きまって支給する給与」では、賃金指数は109.1で前年比プラス2.3%。実質での前年比はマイナス1.2%で、4年連続のマイナス。パートタイム労働者では、賃金指数は114.4で前年比プラス2.3%。実質での前年比はマイナス1.2%で、2年ぶりのマイナスとなった。
一方、事業所規模30人以上の賃金指数について、実質賃金指数の前年比だけをみると、現金給与総額ではマイナス1.0%で、「きまって支給する給与」ではマイナス1.3%となっている。
2014年以降で前年比プラスは3回だけ
事業所規模5人以上の現金給与総額の実質賃金指数と前年比を、賃上げが復活したと言われる2014年以降でグラフ化してみた(図表)。これをみるとわかるように、2014年~2025年まででプラスとなったのは、2016年(プラス0.8%)、2018年(プラス0.2%)、2021年(プラス0.6%)の3回だけとなっている。
図表:2014年以降の実質賃金指数(現金給与総額)の前年比の推移(事業所規模5人以上)(単位:%)

(公表資料から編集部で作成)
名目の現金給与総額は5年連続で前年比増
名目賃金(1人平均)の額と前年比をみると、事業所規模5人以上の月間現金給与総額は35万5,941円で、前年比2.3%増。規模30人以上では、40万8,035円で同2.6%増となっている。前年比はともに5年連続で増加となっている。
事業所規模5人以上の「きまって支給する給与」は28万7,427円で、前年比2.0%増。「所定内給与」は26万7,532円で2.0%増となっている。
一般労働者・パートタイム労働者別にみると(事業所規模5人以上)、一般労働者の現金給与総額は46万5,923円で前年比2.9%増。所定内給与は34万634円で、2.5%増。パートタイム労働者の現金給与総額は11万4,527円で前年比2.3%増。所定内給与は10万7,071円で、2.2%増。時間当たり給与(所定内給与)は1,394円で3.8%増だった。時間当たり給与は3年連続で3%を超える増加幅となっている。
(調査部)


