外国人労働者数が初の200万人超え
 ――厚生労働省「外国人雇用状況」届出状況

国内トピックス

厚生労働省が1月26日に公表した2023年10月末時点の「外国人雇用状況」届出状況まとめによると、事業主に雇用される外国人労働者数は204万8,675人となり、届出が義務化された2007年以降で初めて200万人を突破した。前年比では22万5,950人(12.4%)の増加となっている。

外国人労働者の4人に1人はベトナム人

外国人労働者数を国籍別にみると、ベトナムが51万8,364 人(全体の25.3%)で最も多く、以下、中国が39万7,918 人(同19.4%)、フィリピン 22万6,846 人(同11.1%)、ネパール14万5,587人(同7.1%)、ブラジル13万7,132人(同6.7%)、インドネシア12万1,507人(同5.9%)と続く。

対前年増加率をみると、インドネシアが56.0%増の12万1,507人、ミャンマーが49.9%増の7万1,188人、ネパールが23.2%増の14万5,587人と、増加が目立つ。

外国人労働者数を在留資格別にみると、永住者や日本人の配偶者などを含む「身分に基づく在留資格」が61万5,934 人(30.1%)で最も多く、次いで、「専門的・技術的分野の在留資格」が 59万5,904 人(29.1%)、「技能実習」が 41万2,501 人(20.1%)などとなっている。

増加率の大きい順にみると、「専門的・技術的分野の在留資格」が 11万5,955 人(24.2%)増と、最も大きく増加した。 以下、「技能実習」は 6万9,247 人(20.2%)増、「資格外活動」は 2万1,671 人(6.5%)増などとなっている。

なお、「専門的・技術的分野の在留資格」のうち、「特定技能」の外国人労働者は 13万8,518 人で、前年に比べ 5万9,464 人(75.2%)増と大きく増加している。

外国人労働者数の割合を産業別にみると、「製造業」が27.0%で最も多く、次いで「サービス業(他に分類されないもの)」が15.7%、「卸売業、小売業」が12.9%、「宿泊業、飲食サービス業」が11.4%、「建設業」が7.1%などの順で多くなっている。

事業所規模別では、「30人未満」で働く外国人労働者が36.1%で最も多く、「100~499人」が23.3%、「30~99人」が19.3%、「500人以上」が17.4%などとなっている。

外国人を雇用する事業所は30万所を超える

外国人を雇用する事業所数は 31万8,775 所(前年比 1万9,985 所・6.7%増)で、過去最多を更新した。

事業所数を都道府県別にみると、東京が7万9,707所(全体の25.0%)、大阪が2万5,450所(同8.0%)、愛知が2万5,225所(同7.9%)で多い。

外国人を雇用する事業所の割合を産業別にみると、「卸売業、小売業」が18.7%で最多。以下、「製造業」が17.2%、「宿泊業、飲食サービス業」が14.3%、「建設業」が12.4%、「サービス業(他に分類されないもの)」が7.9%と続く。

事業所の規模別では、「30人未満」規模が全体の61.9%と6割以上を占め、「30~99人」が17.4%、「100~499人」は10.1%、「500人以上」は3.1%などとなっている。

(調査部)