新規学卒者の採用予定者数
 ―労働経済動向調査の結果から―

ちょっと気になるデータ

厚生労働省から2026年6月23日に「労働経済動向調査(令和8(2026)年5月)」の結果が公表された。この中から、5月調査の特別項目(調査期ごとに異なる事項。令和8(2026)年5月調査の特別項目は令和9(2027)年新規学卒者の採用計画等(令和8(2026)年5月1日現在))から、新規学卒者の採用計画と採用予定者数の増加理由についての結果を紹介する。

2027年新規学卒者(注1)の採用予定者数を2026年の採用者数に比べて「増加」とする事業所の割合(注2)は、大学卒(文科系)では17%、大学卒(理科系)では19%となっている。 

「増加」とする事業所の割合の推移を2014年以降についてみると(注3)、大学卒(理科系)が大学卒(文科系)をおおむね上回って推移している(図表1)。

図表1:新規学卒採用予定者数の増加事業所割合(調査産業計、大学卒)
画像:図表1

2027年新規学卒者の採用予定者数を2026年の採用者数に比べて「増加」とする事業所の割合を産業別にみると、大学卒(文科系)では、「情報通信」と「卸売業,小売業」がそれぞれ23%、「建設業」が21%、「宿泊業,飲食サービス業」が20%、大学卒(理科系)では「建設業」と「学術研究,専門・技術サービス業」がそれぞれ28%、「情報通信」が27%、「製造業」が24%などとなっている。

文科系と理科系を比べると、「学術研究,専門・技術サービス業」、「建設業」、「製造業」などで理科系の方が文科系より「増加」とする事業所の割合が高く、「金融業,保険業」、「宿泊業,飲食サービス業」、「医療,福祉」などで文科系の方が理科系より高くなっている(図表2)。

図表2:2027年新規学卒採用予定者数の増加事業所割合(産業別、大学卒)
画像:図表2

2027年新規学卒者の採用予定者数を2026年の採用者数に比べて「増加」とする事業所について、その理由(2つまでの複数回答)をみると、文科系、理科系とも「長期的に育成することが必要な基幹的業務を担う者の確保」とする割合が最も高くなっている(図表3)。

図表3:2027年新規学卒採用予定者数の増加理由別事業所割合(調査産業計、大学卒)
画像:図表3

注:2つまでの複数回答。2027年新規学卒者の採用予定者数を2026年の採用者数に比べて「増加」と回答した事業所を100とした割合。


[注1] 2027年新規学卒者とは、2027年3月卒業予定者、又は概ね卒業後1年以内の者を2027年3月卒業予定者とほぼ同等の条件で2027年度に採用する者。

[注2] 「令和8(2026)年は採用しておらず令和9(2027)年も採用しない」及び無回答を除いた集計。「増加」のほか、大学卒(文科系)では「ほぼ同じ」28%、「減少」4%、「未定」30%、「本社等でしか回答できない」20%、大学卒(理科系)では「ほぼ同じ」27%、「減少」3%、「未定」30%、「本社等でしか回答できない」20%となっている。

[注3] 「年」は、新規学卒者の採用年を示す(2027年の場合は、2027年新規学卒者(2026年に調査した結果)。「当該年の前年は採用しておらず当該年も採用しない」及び無回答を除いた集計。2016年(2015年の調査)以降は会社以外の法人(信用金庫、一般財団法人、病院等)も調査対象となっている。

(調査部 統計解析担当)