共働き世帯の状況
―労働力調査(詳細集計)の結果から―
ちょっと気になるデータ
総務省統計局から2025年2月14日に「労働力調査(詳細集計)」の2024年平均結果が公表された。この中から夫婦のいる世帯について、夫と妻の就業状態別の結果を紹介する。
夫、妻ともに非農林業雇用者である世帯をいわゆる「共働き世帯」とすると、「共働き世帯」は1,300万世帯で、前年の1,278万世帯から22万世帯増加した。また、夫が非農林業雇用者で妻が非就業者(非労働力人口と失業者)である世帯をいわゆる「専業主婦世帯」とすると、「専業主婦世帯」は508万世帯で、前年の517万世帯から9万世帯減少した。「共働き世帯」と「専業主婦世帯」の時系列推移をみると、「共働き世帯」は増加傾向、「専業主婦世帯」は減少傾向にある(図表1)。
図表1:共働き世帯、専業主婦世帯の推移
注1:「労働力調査(詳細集計)」Ⅴ-1表から作成(2001年以前は「労働力調査特別調査」)。
注2:2017年以前の「専業主婦世帯」の妻は非就業者(非労働力人口及び完全失業者)。
2024年の「共働き世帯」(1,300万世帯)について、詳しくみてみる。まず、家族類型別にみると、「夫婦と子供から成る世帯」が796万世帯で最も多く、全体の約6割を占めている。次いで、「夫婦のみの世帯」が403万世帯、「夫婦、子供と親から成る世帯」が64万世帯、「夫婦と親から成る世帯」が36万世帯となっている。
次に、夫婦の就業時間別にみると、夫「週35時間以上」・妻「週1~34時間」である「共働き世帯」が536万世帯と最も多く、次いで夫・妻とも「週35時間以上」が496万世帯、夫・妻とも「週1~34時間」が132万世帯、夫「週1~34時間」・妻「週35時間以上」が46万世帯などとなっている。10年前の2014年と比較すると、どのパターンも増加しているが、夫・妻とも「週35時間以上」が104万世帯増加と増加の幅が大きくなっている(2014年392万世帯、2024年496万世帯、共働き世帯に占める割合2014年36.2%,2024年38.2%)(図表2)(注)。
図表2:夫婦の就業時間別にみた共働き世帯
注:「労働力調査(詳細集計)」Ⅴ-1表から作成。夫、妻とも非農林業雇用者である世帯。夫、妻のいずれかまたは両方の就業状態が「休業者」である世帯以外の世帯を示した。
注
[注] ここでは夫、妻とも非農林業雇用者である世帯のうち、夫、妻のいずれかまたは両方の就業状態が「休業者」である世帯以外の世帯を示した。夫、妻のいずれかまたは両方の就業状態が「休業者」である世帯の内訳は次のとおりである。
2024年
妻「休業者」:夫「週1~34時間」12万世帯、夫「週35時間以上」58万世帯
夫「休業者」:妻「週1~34時間」7万世帯、妻「週35時間以上」5万世帯
夫・妻とも「休業者」:6万世帯
2014年
妻「休業者」:夫「週1~34時間」6万世帯、夫「週35時間以上」43万世帯
夫「休業者」:妻「週1~34時間」5万世帯、妻「週35時間以上」3万世帯
夫・妻とも「休業者」:2万世帯
なお、2014年は2015年国勢調査調査基準のベンチマーク人口に基づく時系列用接続数値。
(調査部 統計解析担当)