中高年者の就業の変化の状況
 ―第18回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)から―

ちょっと気になるデータ

厚生労働省から2023年11月15日に第18回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)の結果が公表された。この調査は同じ集団を対象に毎年実施されているものであり、第18回調査では、平成17年度に実施された第1回調査から第18回調査まで継続して回答した者(16,043人)が集計対象となっている。調査対象者の年齢は第1回調査で50~59歳、第18回調査で67~76歳となっている。今回は、調査結果の中から就業状況についての結果を紹介する。同じ対象者への継続調査という特徴を活かし、中高年者について年齢による就業状況の変化をみることができる。

第1回調査から第18回調査までの就業状況をみると「仕事をしている」は第1回調査81.8%から減少し第18回調査37.9%となっている。「仕事をしていない」は第1回調査18.2%から増加し第18回調査61.8%となっている。仕事のかたち別に第1回調査から第18回調査の変化をみると、「正規の職員・従業員」は減少(第1回調査38.6%、第18回調査2.6%)、「パート・アルバイト」(同17.0%から同14.1%)、「自営業主、家族従業者」(同15.3%から同11.9%)は減少傾向などとなっている(図表1)。

図表1:第1回調査から第18回調査までの就業状況の変化
画像:図表1
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第1回調査で「仕事をしている」者の仕事のかたち別に第18回調査で仕事をしている者の割合をみると、男性では第1回調査「正規の職員・従業員」が41.7%、「パート・アルバイト」が32.9%、「自営業主、家族従業者」が71.2%などとなっている。女性では第1回調査「正規の職員・従業員」が34.9%、「パート・アルバイト」が33.3%、「自営業主、家族従業者」が61.4%などとなっている。第18回調査における仕事のかたちは、男女とも第1回調査「自営業主、家族従業者」では「自営業主、家族従業者」が最も高く、第1回調査「正規の職員・従業員」、「パート・アルバイト」では「パート・アルバイト」が最も高くなっている(図表2)。

図表2:第18回調査の仕事のかたち(第1回調査の仕事のかたち別)
画像:図表2の男性

画像:図表2の女性

(調査部 統計解析担当)