転職者の状況
 ―労働力調査(詳細集計)結果から―

ちょっと気になるデータ

総務省統計局から2023年5月12日に労働力調査(詳細集計)2023年1~3月期平均の結果が公表された。この中から転職者についての結果を紹介する。なお、この調査で「転職者」とは、就業者のうち前職のある者で、過去1年間に離職を経験した者、とされている。

就業者6,676万人のうち、転職者は296万人で、前年同期に比べて34万人の増加となった。

転職者を年齢階級別にみると、「25~34歳」が74万人(転職者に占める割合()25.0%)と最も多く、次いで「35~44歳」が55万人(同18.6%)、「45~54歳」が52万人(同17.6%)などとなっている(図1)。

図1:年齢階級別転職者
画像:図1

また、前職の離職理由別にみると、「より良い条件の仕事を探すため」が110万人(転職者に占める割合(注)37.4%)と最も多く、「定年又は雇用契約の満了のため」41万人(同13.9%)、「家事・通学・健康上の理由のため」28万人(同9.5%)などがこれに次ぐ。また、「その他」が71万人(同24.1%)となっている(図2)。

図2:前職の離職理由別転職者
画像:図2

転職者比率(就業者に占める転職者の割合)は4.4%で、前年同期に比べて0.5ポイントの上昇となっている。転職者比率の推移をみると、2019年は5%台であったが、その後低下傾向で推移し2022年1~3月期に3.9%となったあと再び4%台で推移している。また、性別にみると男性に比べて女性の方が高い割合で推移している(図3)。

図3:転職者比率の推移
画像:図3

[注] 各年齢階級別(各前職の離職理由別)転職者数の合計に占める割合をJILPTで計算した。

(調査部 統計解析担当)