【福島】経済も雇用も横ばい。県内に就職する新規高卒者の割合がやや上昇

地域シンクタンク・モニター調査

福島県では、1~3月期、4~6月期の経済動向および雇用動向が、いずれも【横ばい】となっている。新規高卒者の就職内定率は前年から横ばいも、県内への就職率がやや高まっている。

<経済動向>

経済動向は実績・見通しともに横ばい

福島県のモニターは1~3月期の経済について、「個人消費では、大型小売店等販売額、乗用車新車登録届出台数がともに前期からほぼ横ばいだった。設備投資と新設住宅着工戸数は前期実績を上回ったが、公共投資および生産活動は前期を下回った」として、【横ばい】と判断した。

4~6月期の見通しについても、「4月の大型小売店販売額が前年同期を上回ったほか、4~6月期の乗用車新車登録・届出台数、公共工事前払保証請負金額も前期を上回った。しかし4~6月期の建築着工(民間非居住用)工事費予定額および新設住宅着工戸数は前期を下回った」ことから【横ばい】としている。

<雇用動向>

有効求人倍率は小幅な動き

1~3月期の雇用実績は、「有効求人倍率は1.39倍で前期比プラス0.02ポイント」「雇用保険受給者実人員数は5,855人で前期比マイナス4.2%」といずれも前期から改善しているものの、雇用保険受給者実人員数の減少幅が縮小していることから、判断は【横ばい】とした。

4~6月期の見通しについても「4月の有効求人倍率は1.38倍で前期比マイナス0.01ポイント」「4~6月期の雇用保険受給者実人員数は5,749人(同マイナス5.7%)で増減率の前期比はマイナス1.5ポイント」といずれも小幅な動きにとどまったことから【横ばい】と判断した。

また、労働に関連する地域のトピックとして、新卒高卒者の就職状況を報告した。3月末時点の県内新卒高卒者の就職内定率は99.6%で、前年同期と比べて0.1ポイント上昇した。就職希望者3,973人のうち3,957人が内定している。県内での就職は3,274人で、内定者に占める割合は82.7%となっており、前年同期より0.8ポイント高い。福島県雇用労政課は「新型コロナの感染が収束せず、地元志向が高まった可能性がある」とみている。

(調査部)