10月時点の就職内定率は大学、短大、高専のいずれも前年同期比で上昇
 ――厚生労働省・文部科学省調べ

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厚生労働省と文部科学省は11月18日、2023年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表した。就職内定率は、大学生が前年同期より2.9ポイント高い74.1%、短期大学が12.4ポイント高い45.9%、高等専門学校が6.1ポイント高い93.2%と、いずれも前年同期を上回る状況となっている。

大学生等の就職状況については、厚生労働省と文部科学省が共同で年4回(10月、12月、2月、4月)調べている。大学など計112校を抽出し、6,250人を調査対象とした。

大学生の就職内定率は2年連続で上昇

それによると、就職希望者に対する就職内定者の割合(就職内定率)は、大学で74.1%(前年同期比2.9ポイント上昇)、短期大学は45.9%(同12.4ポイント上昇)、高等専門学校は93.2%(同6.1ポイント上昇)で、全体では72.3%(同4.2ポイント上昇)だった。専修学校(専門課程)は55.3%(同0.6ポイント上昇)で、これを合わせた総計での就職内定率は、同3.7ポイント上昇の70.5%。

10月時点の大学生の就職内定率の推移をみると、2020年度はコロナ禍の影響などで前年同期比7.0ポイント低下の69.8%と大きく低下したが、21年度以降は2年連続で上昇し、持ち直している。

就職を希望する割合(就職希望率)は、大学で77.1%(前年同期比1.1ポイント低下)、短期大学で84.6%(同0.4ポイント低下)、高等専門学校で58.8%(同4.5ポイント低下)で、全体では76.5%(同0.6ポイント低下)と、いずれも前年より低下した。専修学校(専門課程)は91.4%(同0.7ポイント上昇)で、これを含めた総計での就職希望率は77.9%(同0.5ポイント低下)となっている。

大学生の就職内定率は男子より女子、文系より理系で大きく上昇

大学生の就職内定率を男女別にみると、男子が72.7%(前年同期比2.0ポイント上昇)、女子が75.7%(同4.0ポイント上昇)と、女子のほうが高く、かつ上昇幅が大きい。文理別にみると、文系が73.5%(同2.7ポイント上昇)、理系が76.6%(同4.0ポイント上昇)で、理系のほうが高く、かつ上昇幅が大きくなっている。

地域別にみると、関東が81.3%と最も高く、次いで高いのは九州(74.9%)で、これに中部(73.8%)、近畿(70.7%)、中国・四国(65.2%)、北海道・東北(64.0%)と続く。

(調査部)