職業別にみた就業者の状況
 ―労働力調査(基本集計)の結果から―

ちょっと気になるデータ

前回に引き続き総務省統計局「労働力調査(基本集計)」の2024年平均結果(2025年1月31日公表)の中から、今回は職業別(注1)にみた就業者の状況を紹介する(注2)

2024年平均の就業者数6,781万人(男性3,699万人、女性3,082万人)について職業別にみると、男性では「専門的・技術的職業従事者」が688万人(男性の就業者総数に占める割合18.6%)と最も多く、次いで「生産工程従事者」が604万人(同16.3%)、「事務従事者」が558万人(同15.1%)などとなっている。女性では「事務従事者」が861万人(女性の就業者総数に占める割合27.9%)と最も多く、「専門的・技術的職業従事者」636万人(同20.6%)、「サービス職業従事者」575万人(同18.7%)などがこれに次ぐ(図表1)。

図表1:職業別就業者数(2024年)
画像:図表1

次に、いくつかの職業について詳細をみる(注3)

まず「専門的・技術的職業従事者」(男性688万人、女性636万人)についてみると、男性では「技術者」が329万人と半数近くを占め、「保健医療従事者」114万人、「教員」80万人などとなっている。女性では「保健医療従事者」が266万人と約4割を占め、「教員」90万人、「技術者」56万人などとなっている(図表2-1)。

図表2-1:「専門的・技術的職業従事者」(2024年)
画像:図表2-1

「事務従事者」(男性558万人、女性861万人)では、男性、女性とも「一般事務従事者」がそれぞれ408万人、618万人と約7割を占めている(図表2-2)。

図表2-2:「事務従事者」(2024年)
画像:図表2-2

「生産工程従事者」(男性604万人、女性260万人)についてみると、男性では「製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)」が193万人と最も多く、次いで「機械整備・修理従事者」が113万人、「機械組立従事者」が108万人、「製品製造・加工処理従事者(金属製品)」が104万人などとなっている(図表2-3)。

図表2-3:「生産工程従事者」(2024年)
画像:図表2-3

「サービス職業従事者」(男性272万人、女性575万人)についてみると、女性では「飲食物調理従事者」が140万人、「介護サービス職業従事者」が139万人、「接客・給仕職業従事者」が127万人などとなっている(図表2-4)。

図表2-4:「サービス職業従事者」(2024年)
画像:図表2-4


[注1]  「労働力調査」における職業分類の基準は、日本標準職業分類を参考として国勢調査の適用基準を準用したもの。詳細は「労働力調査職業分類内容例示(PDF:158.80KB)新しいウィンドウ」に記載されている。

[注2] 「労働力調査(基本集計)」の長期時系列表6(職業(平成21年12月改定分類)別就業者数 - 全国)、2024年結果原表Ⅱ-3(産業・職業,月末1週間の就業時間・従業上の地位別就業者数)を用いて作成した。割合は、統計表の実数からJILPTで計算したもの。

[注3] ここでは男女計でみて人数が多かった4つの職業を掲載した。結果原表Ⅱ-3には、この他、「販売従事者」(商品販売従事者、販売類似職業従事者、営業職業従事者)、「運搬・清掃・包装等従事者」(運搬従事者、清掃従事者、その他の運搬・清掃・包装等従事者)が表章されている。

(調査部 統計解析担当)