自由の代償/フリーター
- 定価: 2,420円(本体2,200円)
- 2002年12月3日刊行, 2011年2月28日 第5刷
- A5判
- 196頁
- 小杉礼子[編]
- ISBN978-4-538-41150-7
「フリーター」となる若者が増えている。若者の就業意識と行動が変化しているのか?若者を受け入れる社会が変化しているのか?マクロデータによる実態分析と3つの大規模調査の結果分析を踏まえ、この疑問に答えようとするのが本書である。その結果見えてくるのは、フリーターとなった若者たちが享受する「自由」は代償を伴い、それは個人としての若者の将来に影を落とすばかりでなく、さらに、それ以上に社会の側に支払が求められる事態である。本書ではこの事態に警鐘をならすとともに、社会全体で対処していくことを提言している。
目次
- 第1章 若者の労働市場の変化とフリーター
- 第2章 学校から職業への移行の現状と問題
- 第3章 フリーターという働き方
- 第4章 フリーターの職業意識とその形成過程─「やりたいこと」志向の虚実
- 第5章 1990年代における高校の職業紹介機能の変容―初回就職形態に見る高校から職業への移行の多様化
- 第6章 高校生とフリーター
- 第7章 誰がフリーターになるのか─社会階層的背景の検討
- 第8章 ジェンダーという観点から見たフリーター
- 第9章 日本経済の変貌と若年者雇用政策の課題