タイトル:平成13年度 国民健康保険(市町村)の財政状況について=速報=



発  表:平成14年12月12日(木)

担  当:厚生労働省保険局国民健康保険課

                  電 話 03-5253-1111(内線3262)

                      03-3595-2575(夜間直通)

1 一般被保険者分と退職被保険者等分とを合わせた収支状況については、収入合計

 は9兆6,370億円で対前年度5.7%(5,240億円)の増加である。支出

 合計は、9兆3,711億円で対前年度6.1%(5,421億円)の増加である。

  収支差引額は、2,659億円で対前年度6.3%(180億円)の減少であり、

 精算額控除後差引額(国庫支出金精算額等を考慮した収支差引額)は、2,053

 億円で対前年度8.7%(195億円)の減少となっている。



2 収入が増加した主な要因は、国庫支出金が対前年度9.2%(3,027億円)

 の増となったことが挙げられる。これは、医療費の増加に伴い、療養給付費等負担

 金等が対前年度9.9%(2,451億円)増加したためである。なお、保険料

 (税)収入については、厳しい経済情勢の影響により課税標準額の減少傾向が続い

 ていることもあって、対前年度3.3%(1,061億円)の増加にとどまってい

 る。

  支出が増加した主な要因は、老人医療費が伸びたこと等により、老人保健拠出金

 が対前年度14.6%(3,400億円)となったことが挙げられる。また、保険

 給付費についても、対前年度2.8%(1,571億円)増加している。



3 一般被保険者分の収支状況については、収入合計7兆8,116億円、支出合計

 7兆5,938億円で、収支差引額が2,178億円、精算額控除後差引額が

 2,053億円となっている。これを単年度収支差引額(精算額控除後差引額から

 「基金繰入金」、「繰越金」、収入のうち「その他」に含まれている「介護円滑導

 入給付金」(290億円)を除いたもの)でみると、赤字額は対前年度比で

 79.3%(816億円)増加し、その総額は▲1,845億円となり、赤字基調

 が続いている。

  さらに、一般会計繰入金(法定外)のうち赤字補填を目的とした繰入金分

 (2,302億円)を加味した場合、赤字総額は▲4,147億円とさらに大きく

 なる。



4 また、単年度収支差引額でみた場合の赤字保険者は2,012保険者(全体の

 62.2%)で、対前年度に比べて保険者数で290保険者、赤字額では522億

 円それぞれ増加し、赤字保険者全体の赤字総額は▲2,008億円となっている。

  なお、精算額控除後差引額の状況でみると、赤字保険者は267保険者(全体

 の8.3%)で前年度に比べ9保険者増加し、赤字額も79億円増加して▲999

 億円となっている。



5 平成14年度においては、高齢者の給付と負担の見直しや国民健康保険制度の財

 政基盤の強化等を内容とする健康保険法等の一部改正が行われ、国保財政の改善が

 期待される。

  しかしながら、今後とも少子高齢化の進展や就業構造の変化、経済の低迷等に伴

 い、市町村国保を取り巻く状況は依然として厳しいことが見込まれることから、保

 険料の賦課徴収やレセプト点検の充実等保険者としての一層の経営努力が必要であ

 る。





  

(1)国民健康保険の財政状況(市町村) (速報値)



(2)単年度収支差引額黒字・赤字保険者の状況 (速報値)



(3)精算額控除後差引額収支黒字・赤字保険者の状況 (速報値)



  

市町村国保の保険料(税)収納状況 (速報値)



保険料(税)収納率の増減別保険者数 (速報値)



収納率別の保険者数 (速報値)



  

(参考)



被保険者数、保険料(税)収納額及び1人当たり調定額の推移(一般被保険者分)



課税標準額の推移(一般被保険者分)



概算医療費の伸び率の推移(対前年度比)

                             TOP

                        厚生労働省発表資料一覧