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第1 身体障害者実態調査結果
III 調査結果の概要(生活実態等)
1 身体障害者手帳の所持の状況
全国の18歳以上の在宅の身体障害者3,245,000人のうち、身体障害者福祉法に
基づいて身体障害者手帳を所持している者は、3,117,000人で全体の96.1%であり、
所持率は前回調査より増加している。
これを障害の種類別に手帳を所持している者の割合をみると、視覚障害が95.7%、
聴覚・言語障害が93.4%、肢体不自由96.2%、内部障害97.2%となっている。
表III−1 障害の種類別にみた身体障害者手帳所持の状況
2 点字修得及びコミュニケーション手段の状況
(1)視覚障害者で「点字ができる」と答えた者は32,000人(10.6%)である。等級
別に「点字ができる」割合をみると、1級が21.0%で最も高い。
表III−2 障害の程度別にみた点字修得及び点字必要性の状況
(2)聴覚障害者のコミュニケーション手段としては、「補聴器や人工内耳等の補聴
機器」が79.0%と最も高く、次いで「筆談・要約筆記」の24.6%、「手話・手話
通訳」の15.4%、「読話」の6.2%の順となっている。
表III−3 聴覚障害者のコミュニケーション手段の利用状況(複数回答)
3 情報入手の状況
(1)情報の入手方法の割合をみると、「テレビ」が81.1%と最も高く、次いで「一
般図書・新聞・雑誌」の59.7%、「家族・友人」の52.6%である。
(2)障害の種類別にみると、聴覚・言語障害、肢体不自由、内部障害では「テレビ
(一般放送)」「一般図書・新聞・雑誌」の割合が高いが、視覚障害では「テレ
ビ(一般放送)」「ラジオ」の割合が高く、情報の入手方法が異なっていること
を示している。
表III−4 障害の種類別にみた情報の入手方法の状況(複数回答)
4 パソコンの利用状況
(1)パソコンの利用状況をみると、「毎日利用する」又は「たまに利用する」と答
えた者は、281,000人(8.7%)である。これを障害の種類別にみると、内部障害、
肢体不自由のパソコン利用率の割合が比較的高い。
表III−5 障害の種類別にみたパソコン利用の状況
(2)パソコンを「ほとんど利用しない」又は「全く利用しない」と答えた者
(2,328,000人)のうち、パソコン利用を希望しているのは457,000人(19.6%)
である。
表III−6 障害の種類別にみたパソコン利用希望の状況
5 日常生活動作の状況
(1)日常の生活動作として、「食事」「食事のしたくや後かたづけ」「排泄」「入
浴」「衣服の着脱」「掃除・整理整頓」「洗濯」「寝返り」「家の中を移動」
「外出」「日常の買い物」の11の動作の状況についてみると、
ア 日常生活動作を「一人でできる(時間をかければできるを含む)」者につ
いては「食事をする」が87.8%と最も高く、「日常の買い物をする」が56.9
%と最も低い割合となっている。
イ 一方、「一部介助を要する」者については、「外出をする」が11.4%と最
も高く、「寝返りをする」が3.4%と最も低い割合となっている。
ウ さらに、「全部介助を要する」者については、「日常の買い物をする」が
20.9%、「洗濯をする」が19.8%、「食事のしたくや後かたづけをする」が
17.4%、「外出をする」が16.5%、「身の回りの掃除、整理整頓をする」が
15.7%、「入浴をする」が12.2%などとなっており、「日常の買い物をする」
が最も高くなっている。
表III−7 日常生活動作の介助状況
(2)日常生活動作の介助を必要とする者についての主な介助者では、「配偶者」
「子供」等の家族が「入浴をする」で56.9%、「食事をする」で73.2%を占めて
おり、全体的に家族の割合が高い。
表III−8 日常生活動作別にみた主な介助者の状況
6 外出の状況
(1)過去1年間における外出の状況をみると、外出をしたことがある者が全体の
89.9%となっており、これを障害の種類別にみると、それぞれ8割以上の者が外
出をしており、なかでも内部障害の93.1%が最も高い。
また、外出していない者は全体の6.1%であり、障害の種類別にみると肢体不
自由が8.1%で最も高い。
外出の回数をみると、「ほぼ毎日」(40.4%)が最も多く、次に「週に2〜3
回」(24.3%)、「月に2〜3回」(15.3%)の順となっている。
表III−9 障害の種類別にみた外出の有無及び外出回数の状況
(2)障害の種類別に外出者総数に対し本人のみで外出している割合をみると、聴覚・
言語障害が47.5%で最も高く、視覚障害は33.6%と最も低い。
また、外出時の介助者の状況をみると、「配偶者」(19.6%)が最も多く、次に
「子供」(8.4%)、「他の家族」(3.0%)、「ホームヘルパー」(2.7%)の順とな
っている。
表III−10 障害の種類別にみた外出時の主な介助者の状況
(3)外出するうえで困ることや不満がある人は全体の42.3%であり、その内容につ
いてみると、「乗り物の利用が不便」(8.8%)、「利用する建物の設備が不便」
(8.0%)、「車などに危険を感じる」(6.5%)の順となっている。また、障害の種
類別では、聴覚・言語障害の「人と話をすることが困難」(20.0%)、視覚障害の
「乗り物の利用が不便」(11.4%)、肢体不自由の「利用する建物の設備が不便」
(10.5%)の割合が高い。
表III−11 障害の種類別にみた外出するうえで困ることの状況(複数回答)
7 社会活動等の状況
(1)過去1年間における社会活動等の状況をみると、全体の46.3%が社会活動をし
たと答えている。また、社会活動の内容をみると、旅行等(26.2%)が最も多く、
次いでコンサート等(17.7%)、同好会(12.8%)の順である。
表III−12 障害の種類別に見た過去1年間の社会活動等の状況(複数回答)
(2)今後したい社会活動の状況は、旅行等(19.8%)、コンサート等(12.5%)、パソ
コン利用(10.5%)の順に高い割合を示している。
表III−13 障害の種類別にみた今後したい社会活動等の状況(複数回答)
8 医療機関で治療を受けた状況
(1)過去1年間に病気等のために治療を受けたかどうかをみると、何らかの治療を
受けた者は、73.5%、全く治療を受けなかった者は20.0%である。
(2)治療期間の状況でみると、「31日以上」が27.7%で最も多い。
表III−14 障害の種類別にみた過去1年間の医療機関での治療の状況
9 住宅の状況
(1)現在居住している住宅についてみると、「持ち家」に居住する者が82.9%、
「借家」は13.3%である。
表III−15 障害の種類別にみた住宅の状況
(2)住宅の改修の状況についてみると、全体の46.6%が住宅を改修しており、障害
の種類別では、肢体不自由の51.3%が住宅を改修しており最も高くなっている。
また、改修していない理由についてみると「必要ない」(22.3%)「資金がない」
(8.6%)などとなっている。
表III−16 障害の種類別にみた住宅の改修の状況
(3)住宅の改修した場所についてみると「トイレ」が26.8%と最も多く、次いで
「風呂」25.3%の順である。特に、肢体不自由で「トイレ」(31.2%)、「風呂」
(29.3%)が高い割合を示している。
表III−17 障害の種類別にみた住宅の改修場所の状況(複数回答)
10 同居者の有無及び障害者自身の課税等の状況
(1)同居者の有無の状況をみると、「同居者有」の割合は85.9%で、「同居者なし」
は9.3%である。障害の種類別にみると、肢体不自由の「同居者有」の割合が
87.3%と最も高く、視覚障害者が81.7%と最も低い。
表III−18 障害の種類別にみた同居者の状況
(2)障害者自身の課税状況をみると、所得税を課税されている者が23.7%、非課税
の者が54.1%である。
また、市町村民税の課税状況をみると、所得割を課税されている者は22.2%、
均等割のみを課税されている者が10.5%、非課税の者が43.0%である。
表III−19 障害の種類別に見た障害者自身の課税の状況
(3)生活保護の受給の状況についてみると、生活保護を受けている者は2.8%であ
る。
表III−20 障害の種類別に見た障害者自身の生活保護受給の状況
11 年金・手当の受給状況
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