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報告書のポイント





☆ 背景



  我が国の高齢化の進展及び高齢者を取り巻く環境の変化の中で、健康で就業意

 欲の高い高齢者のニーズに応じた多様な雇用・就業機会を確保するための仕組み

 を今後一層強化していくことが必要であり、高齢者の就業促進に関し全国的な事

 業展開をしているシルバー人材センターの役割が注目される。







☆ シルバー人材センター事業の課題



 * ホワイトカラー層の会員のための事務系職種の開拓が急務。



 * 「臨時的かつ短期的」な就労以外のものや、実態的には雇用である就労を

  請負・委任の形態で対応するなど、制度との乖離が発生。



 * 事業の地域的な偏り。







☆ シルバー人材センターの新しい発展方向



  @ 高齢者雇用・就業対策の中でのシルバー人材センターの位置づけと考え方



    * 従来からも手掛けてきた雇用によらない就業機会の提供機能の強化が

     重要。



    * 高齢者のニーズの変化(任意就業希望から短時間勤務希望へのシフト

     、ホワイトカラー層の会員の増加等)にも対応できる総合的な仕組みに

     ついての検討が必要。





  A 自主的・自立的取組の推進



    * 介護分野、事務系分野への対応を通じて新たな就業機会を拡大するこ

     とが課題。



    * 自ら事業を創出する取組を積極的に進めることが必要。



    * 会員の事業運営への積極的な参加を進めることが必要。



    * 事業実施地域の拡大のための取組が必要。



    * 地域全体で事業をサポートする支援団体の形成が必要。





  B シルバー人材センターの機能強化〜制度見直しの視点〜



    シルバー人材センターの機能強化策は以下のように考えられる。



    * 無料職業紹介の充実強化(現在「臨時的かつ短期的」雇用に限定され

     ているところを、「短時間」についても斡旋できるように)



    * シニアワーク・プログラム(幅広い形態の雇用を前提とした技能講習

     と面接会の一体的な実施を内容とする事業)の拡充による短時間雇用の

     斡旋機能の強化



    * 登録型労働者派遣事業の実施



    * ある程度継続的な就業(雇用を除く)機会の提供(就業範囲の拡大)







☆ まとめ



 * 活力ある高齢社会を形成するためには、高齢者が意思と能力に応じて社会生

  産活動に参加することが重要。



 * 高齢者が生きがいを持って働くことを推進するシルバー人材センターの事業

  運営そのものが、高齢者が雇用や社会に役立つ活動に参加することへの国民的

  コンセンサス形成に貢献。



 * シルバー人材センターは、新たな高齢者の就業ニーズに適切に応えられるよ

  う事業のあり方を見直す(これまで蓄積したノウハウを活用しつつ、より幅広

  い就業機会の確保・提供に関与していくべきかを検討する)時期に来ている。



 * 本報告書はシルバー人材センターの発展の方向性についての着眼点の提示を

  目的としており、更に議論を深めていく際の一助となることを祈念する。


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