タイトル:外国人雇用状況報告(平成10年6月1日現在)の結果について

     前年に比べ、外国人労働者の離職率は上昇、入職率は低下!



発  表:平成10年11月20日

担  当:職業安定局外国人雇用対策課

                 電 話 03-3593-1211(内線5766)

                     03-3503-0229(夜間直通)




1 趣旨 



 労働省では、平成5年度から、外国人労働者の雇用状況について事業所ごとに年

1回報告を受ける「外国人雇用状況報告制度」を実施している。これは、個々の事

業所における外国人労働者の雇用状況を把握した上で、外国人労働者の雇用の安定

を含めた地域の労働力需給の適正な調整と外国人労働者に対する適切な雇用管理の

促進を図ることを目的としたものである。

 今般、同制度に基づき、平成10年6月1日現在で、外国人労働者を雇用している

(以下「直接雇用」という。)か、又は外国人労働者が請負などにより事業所内で

就労している(以下「間接雇用」という。)事業所から管轄の公共職業安定所に提

出された報告を集計し、別添のとおり取りまとめた。 









2 報告の概要 



 

  (1) 報告を行った事業所及び外国人労働者の概要



    報告を行った事業所は全体で19,204所、外国人労働者の延べ人数は189,814

   であった。前回(平成9年)と比べると、事業所数は1,345所(7.5%増)、

   外国人労働者の延べ人数は4,600人(2.5%増)の増加であった。





   イ 直接雇用について

  

     外国人労働者を直接雇用している事業所数は16,948所、外国人労働者数

    は114,753人であり、前回の報告結果に比べ、事業所数は1,246所(7.9%

    増)、外国人労働者数は792人(0.7%増)の増加であり、事業所数の伸び

    に比べ、外国人労働者数の伸びが少なかった。 

  

    @ 産業分類別では、事業所数、外国人労働者数ともに「製造業」が最も

     多く、これに「サービス業」、「卸売・小売業、飲食店」を合わせた上

     位3分類で、全体の約9割を占めていた。また、前回と比べると、事業

     所数は「製造業」、外国人労働者数は「卸売・小売業、飲食店」の増加

     数が最も大きかった。 

  

    A 事業所規模別では、事業所数、外国人労働者数ともに「100人〜299人

     」規模が最も多かった。前回と比べると、「300人〜499人」及び「1,000

     人以上」規模で外国人労働者数が減少したが、それ以外の全ての規模で

     事業所数、外国人労働者数ともに増加しており、事業所数は「5人〜29

     人」規模、外国人労働者数は「100人〜299人」規模の増加数が最も大き

     かった。 

  

    B 1事業所当たりの外国人労働者数の平均は6.8人で、前回(7.3人)よ

     り減少した。 



   ロ 間接雇用について

  

     3,729事業所から、75,061人について報告を受けた。これは前回と比べ

    ると、事業所数は200所(5.7%増)、外国人労働者数は3,808人(5.3%増

    )の増加であった。また、外国人労働者の延べ人数に占める間接雇用の割

    合は年々増加しており、今回は39.5%となった(前回38.5%)。

  

    @ これらの外国人労働者のうち約9割が「製造業」で就労している。

  

    A 事業所規模別にみると「100人〜299人」規模が事業所数、外国人労働

     者数ともに多く、前回と比べた増加数も最も多かった。 

  

    B 1事業所当たりの外国人労働者数は、20.1人と前回(20.2人)に比べ

     微減した。 







  (2) 直接雇用の外国人労働者の属性 

  



   イ 男女別には、前回と比べて男性が0.8%減少、女性が3.4%増加した。 



   ロ 出身地域別には、「中南米」が60,774人で全体の53.0%と最も多く、次

    いで「東アジア」、「東南アジア」となっている。前回と比べると、「東

    アジア」等で増加したが、「中南米」は大きく減少した。また、中南米地

    域出身者のうち「日系人」は54,137人で、中南米出身者の9割程度を占め

    ていた。

 

   ハ 職種別にみると、「生産工程作業員」が最も多く、次いで「専門・技術

    ・管理職」となっている。前回と比べると、「建設土木作業員」、「専門

    ・技術・管理職」等が増加した一方で、「生産工程作業員」のみ減少した

    。



   ニ 正社員率は全体で40.8%であった。職種別にみると、「営業・事務職」

    、「専門・技術・管理職」で高く、「販売・調理・給仕・接客員」で低か

    った。事業所規模別にみると、規模が大きいほど正社員率は低かった。

  





  (3) 直接雇用の外国人労働者の入職、離職状況  



    過去1年間の入離職の状況は、入職者が62,664人、離職者が51,289人と、

   入職者が離職者を上回っており、入職率は54.6%、離職率は44.7%、入職超

   過率は9.9%であった。前回と比べると、入職率は低下し、離職率が上昇し

   た。その結果、入職超過率は低下した。

    産業分類別では「鉱業」を除く全ての産業において、事業所規模別では全

   ての規模において入職超過であった。 







  (4) 地域別の事業所数、外国人労働者数及びその特徴



    直接雇用について、都道府県別にみると、事業所数は東京、愛知、大阪、

   神奈川、静岡の順で、外国人労働者数は東京、愛知、静岡、神奈川、長野の

   順で多く、いずれもこれら上位5都府県で全体の5割以上を占めている。







  
(別添) 外国人雇用状況報告結果(平成10年6月1日現在)

 



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