4 キャリア形成に係る政策展開 (1)個人主体のキャリア形成支援の論拠 ○今後、個人のキャリア形成支援策を進めるに当たっては、何故、自助にまで 支援を行うかの論拠として以下の点が考えられる。 ・労働移動が増大する中で、雇用のセーフティーネットの観点から、個人主 体のキャリア形成支援を通じて、個人の雇用可能性を高めていく必要があ ること。 ・技術革新等により変化が常に生ずる中で、能力のミスマッチの解消を図る ためには、職業ニーズの動向と個人のキャリアを定期的に摺り合わせてい く仕組みが必要。 ・知識社会を迎える中で、新たな付加価値を生み出すためには、個々の労働 者の自立した姿勢が必要であり、個人の取組みが企業や社会の活性化に直 接影響する。 ・働く意識においても職業は、自己実現を図るための手段という性格が強く なっており、こうした職業上の自己実現を通じた社会貢献を支援すること は、豊かな社会の目標である。