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II 仕事と子育ての両立





 5 男女が仕事と子育てを両立するために



  (4) 再就職への支援



     子育てのために就業を中断している者で、再び労働市場に参入することを

    目指している者に対する再就職支援も求められている。再就職者の中には意

    欲や能力の高い者も多く、能力を発揮できる良好な就業機会を確保できるよ

    うにするため、再就職を希望する者に対し、必要な情報提供や仕事に有用な

    能力を身につけることができるよう支援体制を整備することが求められる。

     また、企業に対しても、再就職女性を雇用する場合の留意点や活用の好事

    例などノウハウを提供することや、再就職が難しい年齢層に対し、求人の年

    齢制限を緩和し年齢にかかわりなく均等な機会を与えるよう求めていく必要

    がある。



  

  (5) ライフプランやキャリアプランへの支援



     働く女性にとって、結婚、出産・子育てといった各ライフステージにおい

    て、どのような働き方をするつもりなのかというキャリアプランを持つこと

    が必要である。

     こうしたライフプランやキャリアプランの策定に役立つよう、行政は、両

    立に関する労働関係の法令や支援制度、女性が働きやすい制度をもつ企業や

    業界に関する情報、また地域において提供される保育サービスの情報、さら

    には妊娠・出産等に関する健康情報等を幅広く提供していくことが必要であ

    る。

     さらに、自分のライフプランやキャリアプランに合わせて幅広い職業選択

    ができるよう、職業教育との連携により、女子学生、女性生徒に対して啓発

    を行っていくことが重要である。



  

  (6) 男女が仕事と子育てにともに参加できるよう固定的な性別役割分担の解消



     子育ての最も大変な時期である30歳代においては男性で長い就業時間、女

    性で長い家事時間といった男女間での役割分担がみられた。このような役割

    分担は、働く女性にとって「女性は仕事も家事も」と大きな負担がかかり、

    男性にとっても「男性は仕事」という役割分担を前提とした雇用管理が根強

    いことから家庭責任を果たすことが難しい環境となっている。こうした固定

    的な役割分担の解消に取り組むことや、家庭や職場においても男女がともに

    仕事と子育ての両立が可能となるような風土をつくっていくことが必要であ

    る。



     また、次世代を担う子ども達に対しても、十分な理解と判断力を身につけ

    ることができるよう、最も身近な家庭や学校における経験や教育を通して、

    男女がともに職業生活と家庭生活の責任を分担することや、働くことの意義、

    子どもを育てることの意義を正しく理解させることが重要である。

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