タイトル:豊能郡美化センター労働者の血中ダイオキシン類濃度等の 調査結果について 発 表:平成11年3月26日(金) 担 当:労働省労働基準局安全衛生部化学物質調査課 電 話 03-3593-1211(内線5511,5495) 03-3502-6756(直通)
平成10年9月に厚生省が発表した豊能郡美化センターのダイオキシン汚染問 題に関連して、労働省では中央労働災害防止協会に「豊能郡美化センターダイオ キシン問題に係る調査研究委員会」(委員長:高田 勗 同協会労働衛生検査セ ンター所長)を設置して同美化センターの関係労働者92名の血中ダイオキシン類 濃度等の調査を実施してきたところである。今般、平成11年3月26日(金) に開催された同委員会において本調査結果の報告(概要は別添のとおり)が行わ れた。本調査結果報告書のあらましは下記のとおりである。 記 1 血中ダイオキシン類濃度の測定結果は、平均84.8pgTEQ/g-fat(最低値13.4 pgTEQ/g-fat、最高値 805.8pgTEQ/g-fat)であった。 2 ダイオキシン類ばく露の原因は、ダイオキシン類に汚染された焼却灰等に由 来する粉じんの吸入や接触によるものと考えられる。 3 ダイオキシン類を明らかな原因とする健康影響は現段階では確認されなかっ た。 4 文献調査等の結果からは、今回判明した血中ダイオキシン類濃度は直ちに健 康に影響を与えるレベルとはいえない。 5 今回の調査において血中ダイオキシン類濃度が高いことが判明した労働者に ついては、今後引き続き健康状況等の把握に努める必要があるものと考えられ る。 ○ ダイオキシン類とは、210種類あるポリ塩化ジベンゾダイオキシン類 (PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称である。 ○ 1pg(ピコグラム)とは、1グラムの1兆分の1の質量である。 ○ TEQは、210種類あるダイオキシン類の毒性を、最も毒性が強い 2,3,7,8-四塩化ジベンゾダイオキシン(2,3,7,8-TCDD)の毒性に換算した ことを表すものである。