別紙２
昭和２５年より実施されている全国労働衛生週間は、本年度で第４８回を
迎えました。
この間、関係者の熱心な御努力により、我が国の労働衛生水準が着実
に向上してまいりましたことは、誠に喜ばしいことであります。
しかしながら、今なお、年間９千人を超える労働者が職業性疾病にり患し
ており、粉じんの吸入によるじん肺や有害物質による健康障害などが依然
として跡を絶ちません。これらの疾病は本来あってはならないものであり、
職業性疾病予防対策の一層の推進が必要です。
また、最近における労働者の健康をめぐる状況をみますと、高齢化の進展
、産業構造の変化等により、健康診断で様々な指摘を受ける労働者や疲労
・ストレスを感じている労働者の割合が高くなっています。
労働者の健康を確保することは、今後ますます進展する少子・高齢社会に
おいて、働きがいがあり安心して働ける生活を実現するために欠くことのでき
ない前提条件であります。
平成９年度全国労働衛生週間は、労働者と事業者が互いに自らの責務を
認識し、健康づくりや快適職場づくりに取り組んでいくことを目指し、
をスローガンとして、展開することといたしました。
本週間を契機に、労働者の職業性疾病の予防対策の徹底を始め、地域、家
庭を含めた労働者の健康づくりにさらに積極的に取り組まれることをお願いい
たしますとともに、これらの取組みを通じて、我が国産業界の労働衛生水準の
一層の向上が図られることを祈念いたします。
平成９年１０月１日
労 働 大 臣 伊 吹 文 明