別表1 管理栄養士養成施設のカリキュラム(教育内容及び目標)
教育内容 | 単位数 | 教育目標 | ||
講義 又は 演習 |
実験 又は 実習 |
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専 門 基 礎 分 野 |
社会・環 境(人間 や生活) と健康 |
6 | 10 | 〔目標〕人間や生活についての理解を深めるとともに、社 会や環境が人間の健康をどう規定し左右するか、あるいは 人間の健康を保持増進するための社会や環境はどうあるべ きかなど社会や環境と健康の関わりについて理解する。 ・人間や生活を生態系に位置づけて理解する。 ・人間の行動特性とその基本的メカニズムを理解する。 ・社会や環境と健康との関係を理解するとともに、社会や 環境の変化が健康に与える影響を理解する。 ・健康の概念、健康増進や疾病予防の考え方やその取り組 みについて理解する。 ・健康情報の利用方法、情報管理や情報処理について理解 する。 ・保健・医療・福祉・介護システムの概要を理解する。 |
人体の構 造と機能 疾病の成 り立ち |
14 | 〔目標〕 1)人体の構造や機能を系統的に理解する。 ・正常な人体の仕組みについて、個体とその機能を構成る 遺伝子レベル細胞レベルから組織・器官レベルまでの構 造や機能を 理解する。 ・個体として人体が行う食事、運動、休養などの基本的活 活動の機構、並びに環境変化に対する対応機構を理解す る。 2)主要疾患の成因、病態、診断、治療等を理解する。 ・生活習慣病、栄養疾患、消化器疾患、代謝疾患、感染症 免疫・アレルギー疾患、腎疾患等の概要を理解する。 ・疾病の発症や進行を理解する。 ・病態評価や診断、治療の基本的考え方を理解する。 ・人体と微生物や毒性物質との相互関係について理解し病 原微生物の感染から発症、その防御の機構を理解する |
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食べ物と 健康 |
8 | 〔目標〕食品の各種成分を理解する。また、食品の生育・ 生産から、加工・調理を経て、人に摂取されるまでの過程 について学び、人体に対しての栄養面や安全面等への影響 や評価を理解する。 ・人間と食べ物の関わりについて、食品の歴史的変遷と食 物連鎖の両面から理解する。 ・食品の栄養特性、物性等について理解する。 ・新規食品・食品成分が健康に与える影響、それらの疾病 予防に対する役割を理解する。 ・栄養面、安全面、嗜好面の各特性を高める食品の加工や 調理の方法を理解して修得する。 ・食品の安全性の重要性を認識し、衛生管理の方法を理解 する。 |
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小計 | 28 | 10 | ||
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専 門 分 野 |
基礎 栄養学 |
2 | 8 (*1) |
〔目標〕栄養とは何か、その意義について理解する。 健康の保持・増進、疾病の予防・治療における栄養の役割 を 理解し、エネルギー、栄養素の代謝とその生理的意義 を理解する。 |
応用 栄養学 |
6 | 〔目標〕身体状況や栄養状態に応じた栄養管理の考え方を 理解する。 妊娠や発育、加齢など人体の構造や機能の変化に伴う栄養 状態等の変化について十分に理解することにより、栄養状 態の評価・判定(栄養アセスメント)の基本的考え方を修 得する。また、健康増進、疾病予防に寄与する栄養素の機 能等を理解し、健康への影響に関するリスク管理の基本的 考え方や方法について理解する。 |
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栄養 教育論 |
6 | 〔目標〕健康・栄養状態、食行動、食環境等に関する情報 の収集・分析、それらを総合的に評価・判定する能力を養 う。また対象に応じた栄養教育プログラムの作成・実施・ 評価を総合的にマネジメントできるよう健康や生活の質 (QOL)の向上につながる主体的な実践力形成の支援に必 要な健康・栄養教育の理論と方法を修得する。特に行動科 学やカウンセリングなどの理論と応用については演習・実 習を活用して学ぶ。さらに身体的、精神的、社会的状況等 ライフステージ、ライフスタイルに応じた栄養教育のあり 方、方法について修得する。 |
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臨床 栄養学 |
8 | 〔目標〕傷病者の病態や栄養状態の特徴に基づいて、適切 な栄養管理を行うために、栄養ケアプランの作成、実施、 評価に関する総合的なマネジメントの考え方を理解し、具 体的な栄養状態の評価・判定、栄養補給、栄養教育、食品 と医薬品の相互作用について修得する。特に各種計測によ る評価・判定方法やベッドサイドの栄養指導などについて は実習を活用して学ぶ。また医療・介護制度やチーム医療 における役割について理解する。さらにライフステージ別 、各種疾患別に身体状況(口腔状態を含む)や栄養状態に 応じた具体的な栄養管理方法について修得する。 |
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公衆 栄養学 |
4 | 〔目標〕地域や職域等の健康・栄養問題とそれを取り巻く 自然、社会、経済、文化的要因に関する情報を収集・分析 し、それらを総合的に評価・判定する能力を養う。また、 保健・医療・福祉・介護システムの中で、栄養上のハイリ スク集団の特定とともにあらゆる健康・栄養状態の者に対 し適切な栄養関連サービスを提供するプログラムの作成・ 実施・評価の総合的なマネジメントに必要な理論と方法を 修得する。さらに各種サービスやプログラムの調整、人的 資源など社会的資源の活用、栄養情報の管理、コミュニケ ーションの管理などの仕組みについて理解する。 |
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給食経営 管理論 |
4 | 〔目標〕給食運営や関連の資源(食品流通や食品開発の状 況、給食に関わる組織や経費等)を総合的に判断し、栄養 面、安全面、経済面全般のマネジメントを行う能力を養 う。マーケティングの原理や応用を理解するとともに、組 織管理などのマネジメントの基本的な考え方や方法を修得 する。 |
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総合演習 | 2 (*2) |
〔目標〕専門分野を横断して、栄養評価や管理が行える総 合的な能力を養う。 |
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臨地実習 | 4 (*3) |
〔目標〕実践活動の場での課題発見、解決を通して、栄養 評価・判定に基づく適切なマネジメントを行うために必要 とされる専門的知識及び技術の統合を図る。 |
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小計 | 32 | 12 | ||
合計 | 60 | 22 | ||
82 |
*1)教育内容ごとに1単位以上とする。 *2)1単位は校外実習の事前・事後指導としても可。 *3)給食の運営の校外実習1単位を含む。