ダイオキシン類の健康影響評価の比較
ワーキンググループ(2002.6) | 欧州科学委員会(2001.5) | |
耐容摂取量 を求めるた めの根拠に した影響に ついての見 解 |
・現時点で明らかに毒性とみなさ れる、ラットの胎生期の単回投 与実験で観察された胎児(雌) の雌性生殖器の形態異常等を採 用。 ・精子指標(精子数など)への影 響については、影響の再現性や 影響の毒性学的意義についての 問題を解決する新たな知見が得 られなかったことから、採用せ ず。 |
・現時点では、精子指標(精子数な ど)への影響については、影響の 再現性や影響の毒性学的意義につ いての問題が解決されていない。 ・影響が観察された実験ラットは最 も感受性が高い種と考えられたこ とから、精子指標への影響を採用 。 |
耐容摂取量 を求めるた めの体内負 荷量に関す るデータの 取扱 |
・ラット胎生期の単回投与におけ る、母動物への体内負荷量を実 測した。 |
・単回投与で得られる胎児の体内負 荷量と同じ体内負荷量を与えるの に必要な反復投与時(定常状態期 )の母動物の体内負荷量を、ある モデルを用いて逆算(推定)した 。 |
耐容摂取量 の表現方法 |
・1日あたりの摂取量(TDI) (理由)個人レベルでは1食あ るいは1食品中に含まれるダイ オキシン類の量のほうが関心を もちやすい。 |
・1週間あたりの摂取量(TWI) (理由)ダイオキシン類は体内消 失半減期が長い(約7.5年)、一時 的に摂取量がTDIを越えることが あったとしても、体内負荷量が大 きく変動することはない。 |
TDI又は TWIに 関する 考え方 |
・99年に結論した当面の TDI:4pg/kgを早急に変更する必 要性はない。 ・TDI:4 pg/kgは施策の指標であ り、国際的に最も基本となる WHO/IPCSの勧告値1〜4pg/kg の範囲の最大耐容摂取量に相当 。 |
・ヒトの摂取レベルの低減目標とし てTWI:14 pg/kgを設定。 |