認定事業再構築計画の内容の公表 1 認定した年月日 平成13年5月11日 2 認定事業者名 森下仁丹株式会社 3 認定事業再構築計画の目標 (1)事業再構築に係る事業の目標 対象会社は、食品(健康関連)、医療用具、医薬部外品、医薬品と不動産賃貸 業を行ってきている。 特に、百余年の歴史を持つ生薬技術を生かした仁丹を中心としたオーラルケア 関連商品を主に成長発展してきた。しかし、健康に対する消費者の志向は、従来 以上に多様化してきており、対象会社は、独自で開発した「シームレス・ミニカ プセル技術」を駆使した新たな製品の開発と需要の拡大を図っていく。当該技術 を健康関連等食品(乳酸菌飲料等)分野、医薬品分野へ応用し、新商品の生産の 拡大とコスト削減を行う。そのための設備投資も積極的に実施する。 (2)「生産性の向上」の具体的数値 平成14年度には平成11年度に比べて従業員一人当たりの付加価値額を、約 52.0%向上させる。 4 認定事業再構築計画の内容 (1)事業再構築に係る事業の内容 ア 中核的事業名 シームレス・ミニカプセル技術を活かした食品及び医薬部外品、医薬品事業 イ 選定理由 ○従来の中核的事業であった生薬技術を活かした商品の売上は、平成11年度は26 億円、全売上高比23%)、平成14年度は51億円(同、20%)の見込みである。 ○一方、カプセル利用商品の売上は、平成11年度は34億円(同、30%)であるが、 既存商品の売上増加及び新商品開発により、平成14年度には125億円(同、50 %)と高い成長が見込める分野であり、当社基幹を担う成長事業である。 ○シームレス・カプセルは、1986年に完成させた、「親水性物質のカプセル化技 術」を骨格とし、1992年から商品化している。上記のような高い伸びが見込め る理由は、既存商品に加え、シームレス・カプセル技術を応用して新たに、バ イオカプセルを開発できたため。 ○既存商品は、カプセルにビフィズス菌を閉じ込めて腸まで運ぶ「ビフィーナシ リーズ」や、口臭と胃臭を同時に除去する「ツインクリン」などのほかに、世 界的展開を、食品分野では食品フレーバー及びフレグランス会社との業務提携 を実現、また医薬品分野では、経口ジェネリック医薬品のマイクロカプセル化 製剤を発売開始している。 ○新たに開発したバイオカプセルは、カプセル内での微生物、細胞、DNAの増 殖を可能にしたもの。当技術の応用により、微生物や細胞、DNAの高密度化、 高速培養と回収性、長期保存などが可能となり、ビフィズス菌、乳酸菌をバイ オカプセル技術により増殖させる食品や微生物が産生する代謝物をバイオカプ セル技術により回収カプセル化する食品・医薬品等さまざまな分野での飛躍的 な活用が期待されるため、当社の中核的事業と位置付ける。 ウ 事業再構築の内容 カプセル利用商品の売上は、平成11年度は34億円(同、30%)であるが、既 存商品の売上増加及び新商品開発により、平成14年度には125億円(同、50%) と高い成長が見込める分野であり、成長事業である。シームレスカプセル需要 の拡大に対応するためには現有の本社工場における生産能力は限界となってき ており、新たに滋賀県犬上郡多賀町にカプセル事業の生産拠点となる専用工場 を建設し、GMP適合の最新鋭の設備で、生産能力の拡大を図ることとし、約 32億円の投資を行うこととした。 また、中核的事業を拡大し経営の効率化を図るため、新設の工場運営会社に おいて中核的事業を開始する。 (2)関係事業者 株式会社仁丹ミラセルびわ湖株式会社 出資価額の総数の100分の50以上に相当する子会社のため、産業活力再生 法特別措置法第2条第2項第1号の関係事業者に該当する。 (3)事業再構築を実施するための措置の内容
措置事項 | 実施する措置の内容及びその実施する時期 | 期待す る支援 措置 |
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事業構造 変更 |
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資本の相 当程度の 増加によ る中核的 事業の開 始、拡大 又は能率 の向上 |
森下仁丹株式会社における公募新株発行増資による資金調達 〜設備資金調達及び財務体質改善のための資金 増資の時期:平成13年5月 |
租税特 別措置 法第80 条勧告 等によ ってす る登記 の税率 の軽減 |
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会社の設 立による 中核的事 業の開始 、拡大又 は能率の 向上 |
中核的事業を拡大し経営の効率化を図るため、新設の工場運営 会社において中核的事業を開始する。 名称 :仁丹ミラセルびわ湖株式会社 住所 :大阪府大阪市中央区玉造一丁目1番30号 代表者 :相原 之寿 資本金:10百万円 出資者 :森下仁丹株式会社 開始時期:平成13年10月 |
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事業革新 | |||
第2条第2 項第2号 イ (新商品 の開発及 び生産に よる商品 構成の相 当程度の 変更) |
滋賀県犬上郡多賀町に、当社独自で開発した「シームレス・ミ ニカプセル技術」を活用する専用工場を建設。「シームレスカ プセル技術」を応用した製品の開発・増産及び新たに開発した バイオカプセル技術(カプセル内での微生物、細胞、DNAの 増殖を可能にしたもの。当技術の応用により、微生物や細胞、 DNAの高密度化、高速培養と回収性、長期保存などが可能と なる)によりビフィズス菌、乳酸菌を増殖させる食品や微生物 が産生する代謝物を回収カプセル化する食品・医薬品等さまざ まな分野での飛躍的な活用が期待され、当社の中核的事業と位 置付ける。 (平成12年度 海外フレーバー事業への本格参入) 平成13年度 健康食品・オーラルケア新商品の国内事業拡大 平成14年度 バイオカプセル事業の拡大 平成15年度 医薬品事業への本格参入 以上により、平成14年度には新商品の売上高が当社の全事業の 売上高の平成11年度比、268%上昇し、50%以上となる。 |
(4)事業再構築に伴う労務に関する事項 ア 事業再構築の開始時期の従業員数(平成13年3月末) 森下仁丹株式会社 280人 仁丹ミラセルびわ湖株式会社 なし イ 事業再構築の終了時期の従業員数(平成15年3月末) 森下仁丹株式会社 365人 仁丹ミラセルびわ湖株式会社 52人 計 417人 ウ 事業再構築に充てる予定の従業員数 森下仁丹株式会社 101人 (うち、在籍出向者 16人) 仁丹ミラセルびわ湖株式会社 52人 計 153人 エ ウ中、新規に採用される従業員数 森下仁丹株式会社 101人 (うち、在籍出向者 16人) 仁丹ミラセルびわ湖株式会社 36人 計 137人 オ 事業再構築に伴い転籍、出向又は解雇される従業員 出向予定人員数(在籍出向) 16人 解雇予定人員数 なし 計 16人