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V 調査結果



1 生産・売上、所定外労働時間、雇用

(1)生産・売上

  イ 製造業の生産判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイナス21ポイ

   ントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜3月期実績見

   込マイナス18ポイント、11年4〜6月期見込マイナス15ポイントとなっ

   ている(第1図第1表)。

  ロ 卸売・小売業,飲食店の売上判断D.I.は、10年10〜12月期実績マ

   イナス7ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜

   3月期実績見込マイナス1ポイント、11年4〜6月期見込マイナス6ポイン

   トとなっている(第1図第1表)。

  ハ サービス業の売上判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイナス10

   ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜3月期実

   績見込マイナス9ポイント、11年4〜6月期見込マイナス25ポイントとな

   っている(第1図第1表)。

  ニ 製造業について業種別にみると、10年10〜12月期実績は消費関連業種

   でマイナス6ポイント、素材関連業種でマイナス26ポイント、機械関連業種

   でマイナス25ポイントとなった。先行きは、消費関連業種で11年1〜3月

   期実績見込マイナス14ポイント、11年4〜6月期見込マイナス5ポイント、

   素材関連業種で11年1〜3月期実績見込マイナス16ポイント、11年4〜

   6月期見込マイナス15ポイント、機械関連業種で11年1〜3月期実績見込

   マイナス18ポイント、11年4〜6月期見込マイナス20ポイントとなって

   いる(第1表)。

  

(2)所定外労働時間

  イ 製造業の所定外労働時間判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイナ

   ス18ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜3

   月期実績見込マイナス21ポイント、11年4〜6月期見込マイナス15ポイ

   ントとなっている(第2図第1表)。

  ロ 卸売・小売業,飲食店の所定外労働時間判断D.I.は、10年10〜12

   月期実績マイナス3ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、

   11年1〜3月期実績見込マイナス7ポイント、11年4〜6月期見込マイナ

   ス3ポイントとなっている(第2図第1表)。

  ハ サービス業の所定外労働時間判断D.I.は、10年10〜12月期実績マ

   イナス9ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜

   3月期実績見込マイナス7ポイント、11年4〜6月期見込マイナス16ポイ

   ントとなっている(第2図第1表)。

  

(3)雇 用

  @ 常 用

  イ 製造業の常用雇用判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイナス21

   ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜3月期実

   績見込マイナス15ポイント、11年4〜6月期見込マイナス22ポイントと

   なっている(第3図第1表)。

  ロ 卸売・小売業,飲食店の常用雇用判断D.I.は、10年10〜12月期実

   績マイナス10ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11

   年1〜3月期実績見込マイナス8ポイント、11年4〜6月期見込マイナス

   16ポイントとなっている(第3図第1表)。

  ハ サービス業の常用雇用判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイナス

   8ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜3月期

   実績見込マイナス5ポイント、11年4〜6月期見込マイナス16ポイントと

   なっている(第3図第1表)。

  A パートタイム

  イ 製造業のパートタイム雇用判断D.I.は、10年10〜12月期実績マイ

   ナス10ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1〜

   3月期実績見込マイナス9ポイント、11年4〜6月期見込マイナス9ポイン

   トとなっている(第4図第1表)。

  ロ 卸売・小売業,飲食店のパートタイム雇用判断D.I.は、10年10〜

   12月期実績マイナス2ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行き

   は、11年1〜3月期実績見込マイナス4ポイント、11年4〜6月期見込マ

   イナス3ポイントとなっている(第4図第1表)。

  ハ サービス業のパートタイム雇用判断D.I.は、10年10〜12月期実績

   マイナス4ポイントと前期に引き続きマイナスとなった。先行きは、11年1

   〜3月期実績見込マイナス4ポイント、11年4〜6月期見込マイナス3ポイ

   ントとなっている(第4図第1表)。







2 労働者の過不足状況

(1)過不足

  イ 11年2月現在の労働者の過不足状況は、「常用労働者」を「不足」とする

   事業所割合は、調査産業計では13%、建設業10%、製造業7%、運輸・通

   信業22%、卸売・小売業,飲食店13%、金融・保険業31%、不動産業

   17%、サービス業18%となった。一方、「過剰」とする事業所割合は、調

   査産業計では32%、建設業35%、製造業41%、運輸・通信業22%、卸

   売・小売業,飲食店28%、金融・保険業21%、不動産業15%、サービス

   業19%となった。(第2−1表)。

    この結果、常用労働者過不足判断D.I.は、調査産業計ではマイナス19

   ポイント、建設業マイナス25ポイント、製造業マイナス34ポイント、運輸

   ・通信業0ポイント、卸売・小売業,飲食店マイナス15ポイント、金融・保

   険業プラス10ポイント、不動産業プラス2ポイント、サービス業マイナス1

   ポイントとなり、金融・保険業、不動産業及び運輸・通信業を除く産業で雇用

   過剰感が不足感を上回りマイナスとなった(第5図第2−1表)。

  ロ パートタイム労働者過不足判断D.I.は、調査産業計ではマイナス2ポイ

   ント、建設業マイナス8ポイント、製造業マイナス8ポイント、運輸・通信業

   マイナス4ポイント、卸売・小売業,飲食店プラス2ポイント、金融・保険業

   プラス8ポイント、不動産業マイナス1ポイント、サービス業プラス6ポイン

   トとなった(第2−1表)。

  ハ 職種別の労働者過不足判断D.I.は、調査産業計では、「専門・技術」プ

   ラス9ポイント、「販売」プラス4ポイント、「サービス」プラス1ポイント

   と、これらの各職種では不足とする事業所割合が過剰とする事業所割合を上回

   っているのに対して、「管理」マイナス22ポイント、「事務」マイナス18

   ポイント、「運輸・通信」マイナス3ポイント、「技能工」マイナス12ポイ

   ント、「単純工」マイナス23ポイントと、多くの職種で過剰とする事業所割

   合が不足とする事業所割合を上回った。5産業計で職種別にみると、「専門・

   技術」及び「販売」でプラス、「サービス」で0ポイント、「管理」、「事務

   」及び「単純工」などではマイナスとなった(第7図第2−2表)。

  ニ 製造業について企業規模別にみると、常用労働者過不足判断D.I.は、規

   模1,000人以上事業所でマイナス39ポイント、規模300〜999人事

   業所でマイナス37ポイント、規模100〜299人事業所でマイナス31ポ

   イント、規模30〜99人事業所でマイナス26ポイントとなった(第6図)。

  

(2)過不足の程度

  11年2月現在において常用労働者が「不足」と回答した事業所の「不足の程度

 」は、調査産業計では「やや不足」とする事業所の割合が全事業所の12%、「お

 おいに不足」が1%となっている。一方、常用労働者が「過剰」と回答した事業所

 の「過剰の程度」は、調査産業計では「やや過剰」が28%、「おおいに過剰」が

 3%となっている。また、「適当」とする事業所の割合は56%となっている

 (第3表)。





  

3 雇用調整

  何らかの雇用調整を実施した事業所割合の10年10〜12月期実績は、調査産

 業計では32%、建設業25%、製造業46%、運輸・通信業24%、卸売・小売

 業,飲食店23%、金融・保険業16%、不動産業18%、サービス業23%とな

 った。前期と比べると、5産業計(33%)で3ポイント上昇となり、産業別には、

 卸売・小売業,飲食店で2ポイント低下、建設業、運輸・通信業で横ばい、サービ

 ス業で2ポイント上昇、製造業で8ポイント上昇となった(第8図第4表)。

  製造業について企業規模別にみると、規模1,000人以上事業所で53%、規

 模300〜999人事業所で51%、規模100〜299人事業所で38%、規模

 30〜99人事業所で35%となった(第9図)。

  雇用調整の実施予定事業所割合は、調査産業計では、11年1〜3月期予定は

 34%と10年10〜12月期実績と比べ2ポイント上昇となり、11年4〜6月

 期予定は33%となっている。また、産業別には、11年1〜3月期予定は10年

 10〜12月期実績と比べ、金融・保険業で1ポイント低下、サービス業で横ばい、

 建設業で1ポイント上昇、製造業及び卸売・小売業,飲食店で2ポイント上昇、運

 輸・通信業で3ポイント上昇、不動産業で4ポイント上昇となっている(第4表)。

  10年10〜12月期実績における雇用調整の実施方法(複数回答)は、調査産

 業計では「残業規制」の割合が19%と最も高く、次いで「配置転換」、「中途採

 用の削減・停止」の割合がそれぞれ10%と高くなっている(第10図第4表)。





  

4 中途採用

  中途採用「あり」とする事業所割合は、10年10〜12月期実績で、調査産業

 計41%となった。産業別には、建設業27%、製造業37%、運輸・通信業44

 %、卸売・小売業,飲食店45%、金融・保険業49%、不動産業49%、サービ

 ス業54%となった。

  今後中途採用を予定する事業所割合は、11年1〜3月期予定では、調査産業計

 30%、建設業22%、製造業24%、運輸・通信業38%、卸売・小売業,飲食

 店32%、金融・保険業41%、不動産業46%、サービス業43%となっている。

 11年4〜6月期予定では、調査産業計23%、建設業15%、製造業15%、運

 輸・通信業33%、卸売・小売業,飲食店26%、金融・保険業40%、不動産業

 31%、サービス業35%となっている(第5-1表第5-2表)。





  

5 平成11年新規学卒者の採用予定状況

  平成11年新規学卒者の「採用予定あり」の事業所割合を調査産業計で学歴別に

 みると、「高校卒」41%、「高専・短大卒」33%、「大学卒(文科系)」39

 %、「大学卒(理科系)」39%、「専修学校卒」20%となった。前年と比べる

 と、5産業計ではすべての学歴で前年を下回っている。産業別では、運輸・通信業

 の「大学卒(理科系)」以外の産業、学歴で「採用予定あり」の事業所割合が前年

 を下回っている。

  「採用予定あり」を調査産業計で企業規模別にみると、各学歴とも大規模ほど事

 業所割合が高くなっている。

  「採用予定あり」の事業所について11年新規学卒採用内定者数を前年採用者数

 と比べると、調査産業計においては、すべての学歴で「110%以上(増加)」の

 事業所割合(2割台)が「90%未満(減少)」の事業所割合(4割台)を下回っ

 ている。

  採用予定者に対する採用内定者の割合は、調査産業計でみると、「100%以上

 」とする事業所割合が各学歴とも5割台となっている(第6表)。




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