11 高年齢労働者の健康管理面に配慮したVDT作業に関する調査研究 <研究目的> ○ 高年齢労働者が過度の負担を感じることなくVDT作業を行えるよう、事業場で 活用しやすい実践的な成果物として、高年齢労働者の健康管理面に配慮したVDT 作業のあり方等を提言すること <研究の内容、成果> ○ VDT作業を快適に行うための実践的提言 ・事業場が活用しやすい具体的・実践的な成果物として「作業スペース、机・椅 子、照明等」「VDT機器(ハード・ソフト)」「作業編成・作業時間・作業 姿勢」「作業支援」「操作教育訓練」「健康管理」「VDT作業用眼鏡」の分 類のもと、67項目の提言を取りまとめ ・提言が各事業場の職場で役立ち、活用しやすく実践的なものとなるよう、各提 言には、「現状の問題点」、「提言を具体化する方法」、「提言対象者」、 「提言理由」を付し、事業者、労働者等がどのような具体的方法を講ずればよ いかを示す <例:G VDT作業用眼鏡からの抜粋>
提言 | 提言を具体化する方法 | 提言 対象者 |
備考 |
(c)単焦点 レンズあるい は二重焦点レ ンズを用いた 近用眼鏡を作 製する。累進 多焦点レンズ を用いた近用 眼鏡は作製し ない。 |
(1)まずは単焦点レンズを用い て、VDT画面までの距離(例 えば50cm)にあわせた近用眼鏡 の作成を試みる。 (2)この近用眼鏡でキーボード (例えば30cm)の文字が見えづ らい場合は、二重焦点レンズ で、VDT画面までの距離と キーボードまでの距離にあわ せた近用眼鏡を作成する。 (3)二重焦点レンズはレンズの 上半分と下半分とが異なる度 数となるエグゼクティブ型を 使用する。 |
作業者 及び 健康管理 スタッフ |
累進多焦点レンズは、 像の歪み、ゆれ、近用 部の視野の狭さから、 横方向の視線移動が多 いVDT作業には不向 き。高年齢労働者(50 歳以上)の調節力は1D 以下なので、近用眼鏡 は必ず必要。 |
○ 愁訴別対策リスト ・発生した愁訴への解決方法を見出せるよう、愁訴別(筋肉の痛み・疲労、目に 関する愁訴、不定愁訴)、身体部位別(首・肩・腕・手等)に直接的な原因と なることが多い事項(作業時間、作業の形態、表示画面、キーボード、マウス、 机・椅子等)への改善方法を一覧にした表を作成 <研究受託機関> ○ 中央労働災害防止協会 (ホームページ:http://jisha.or.jp/profile/2_2/choken/mpro/index3.htm)