三菱電機、裁量制3人が労災 今春に制度廃止

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三菱電機の男性社員5人が2014~17年に、長時間労働を原因とした精神障害や脳疾患を発症し労災認定されていたことが27日、分かった。うち3人は長時間労働を助長しかねないとの懸念がある裁量労働制が適用されていた。同社は労災認定が直接的な理由ではないとしつつも、今春に約1万人の社員に適用してきた裁量制を廃止した。

裁量制は事前に想定した「みなし労働時間」の枠内で自由に働く制度。先の国会で成立した働き方改革法をめぐっては、裁量制に基づく労働時間の説明に不適切なデータを使ったことが判明し、同制度に関する規定が削除された。電機大手が廃止に踏み切ったことは今後の議論に影響しそうだ。

労災認定された5人はいずれもシステム開発関連の技術者や研究者で、2人は過労自殺していた。自殺や病気の発症時期は12~16年だった。三菱電機は「労災認定案件があったことは事実であり、重く受け止めている」とコメントした。

三菱電機では、16年に残業が月100時間を超える長時間労働で適応障害を発症したとして、30代の研究職の男性が労災認定された。これを受け、17年2月に社長直轄の労働時間の適正化を図る組織を設置し、裁量制適用者についても厳格に実労働時間を把握するなど再発防止に取り組んでいた。

同社は裁量制を今年3月に廃止。一定の時間外手当相当分を固定的に支給し、実労働時間が上回る場合には超過分を含めて支給する制度に切り替えたという。

(時事通信)
2018年9月27日