米消費者物価、5.3%上昇 高水準続く/8月

[海外]

米労働省が14日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.3%上昇だった。伸び率は約13年ぶりの大きさとなった前月(5.4%)から小幅に縮小し、10カ月ぶりに鈍化した。新型コロナウイルス危機からの急回復で原材料の供給制約や人手不足が重なり、物価が高止まりしている。

変動の激しい食品とエネルギーを除いた上昇率は4.0%と、2カ月連続で減速。加速の勢いがピークを過ぎたとの見方もあるが、高水準が続けば、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和策の縮小を早めるとの観測が広がりそうだ。

項目別では、半導体不足で生産が滞る自動車の価格上昇が続いているものの、中古車の前年同月比の伸びは2カ月連続で鈍化した。一方、休暇シーズンで人の移動が活発化し、食品やガソリンが加速した。

(ワシントン時事)
2021年9月14日