米アマゾン、全従業員にメンタルケア 福利厚生をアピール

[海外]

インターネット通販最大手、米アマゾン・ドット・コムは20日、国内の95万人の従業員を対象としたメンタルヘルスのケア制度を設けたと発表した。1対1のカウンセリングについて一人当たり3回で、年計2,400万回分の資金を確保。自殺予防の専門医も利用できる。福利厚生の充実をアピールし、人材獲得につなげる。

発表によると、カウンセリングは対面のほかに電話、ビデオ、テキストメッセージでもやりとりできる。自分でストレスの状況などを調べられるプログラムなども利用できる。自己管理できるアプリも提供する。従業員の家族も支援の対象となる。

アマゾンをめぐっては新型コロナウイルス禍での過酷な労働環境が問題になり、労働組合設立を目指す動きもあった。格差是正を掲げるバイデン政権への対応や経済再開に伴う労働力確保のため、4月に賃上げを発表するなど職場の改善に動かざるを得なくなっている。

(シリコンバレー時事)
2021年5月21日