産婦人科医の過労死認める 長時間労働で精神疾患/広島地裁

[判例]

中国地方の病院で勤務していた当時50代の男性産婦人科医が自殺したのは、長時間の時間外労働などによる精神疾患が原因だとして、遺族が国を相手に労災保険の遺族補償の不支給処分取り消しを求めた訴訟の判決が29日、広島地裁であった。高島義行裁判長は業務と精神疾患との因果関係を認め、処分を取り消した。

高島裁判長は、男性は発病前の半年間、月80時間以上の時間外労働に従事し、休日を含む連続勤務が相当期間あったと認定。常勤の産婦人科医が2人しかおらず、部下と対立したことも心理的負担になったと指摘した。

判決によると、男性は1999年4月からへき地にある病院で産婦人科部長として勤務し、うつ病を発症した2009年に自殺した。

判決後に記者会見した男性の妻は「裁判によって、産婦人科医の労働の過酷さが広く周知され、労働環境改善の一助となり、夫の名誉回復となることを願っている」と話した。

同病院を管轄する労働局の話 判決文を精査して関係機関と協議して今後の対応を決めたい。

(時事通信)
2019年5月29日