男性社員の自殺、労災認定 「疲れたよ」の音声残す/奈良労基署

[行政]

工作機械大手「DMG森精機」(名古屋市)の男性社員=当時(24)=が2018年に奈良市内で自殺し、奈良労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。遺族が12日、名古屋市で記者会見して明らかにした。認定は4月16日付。

男性は17年4月、同社に採用。18年7月、奈良県の工場に転勤し、プログラミングなどを担当していたが、同12月に奈良市内のマンション自室で自殺した。

遺族側によると、男性は18年10月の残業時間が100時間を超過。同12月は亡くなる13日までに65時間に達し、自室にあった人工知能(AI)機能を持つスマートスピーカーには「疲れたよ、死にたいよ」との音声が残されていた。

労基署は遺族側に対し、「総合的に判断した」と労災認定の理由を説明。遺族の代理人弁護士は「長時間労働に加えて配置転換と仕事の量や質の変化がストレスになったと判断したのではないか」と話した。

男性の父親(61)は記者会見で「責任の所在をはっきりさせて責任者を処分し、再発防止に真摯に取り組んでほしい」と訴えた。

DMG森精機は「認定を重く受け止め、償いをさせていただく」とコメントした。

(時事通信)
2020年5月12日