オンライン面接スタート 地方就活生に人気、コロナ後定着/主要企業

[動向]

2021年春に卒業を予定する学生らを対象とした採用面接が1日、主要企業でスタートした。今年の就職活動は新型コロナウイルス流行で様子が一変し、多くの企業が面接などをオンライン方式に変更。移動や費用の負担を軽減したい地方就活生に人気で、コロナ収束後も定着する可能性がある。ただ、ウェブだけでは人物評価が難しいとして、コロナ禍前のインターンシップ(就業体験)で接触した学生を囲い込む動きもある。

三菱商事は同日午前、約2,000人を対象にオンライン面接を開始した。例年、多くの学生が列を作る東京・丸の内の本店受付は閑散。面接官の7~8割が在宅勤務で、出社して対応する場合でも密集を避けるため1部屋に1~2人が離れて座り、パソコン越しに学生と向き合う。

三菱商事では「働く場所や社員を一度も見ずに決めるのは不安との声があった」(人事担当者)ため、最終面接は対面で行う予定だ。一方、ウェブ上でグループ面接を始めた日立製作所は「『直接会わないと分からない』ということはない」(中畑英信執行役専務)として最終面接まで全てオンラインで行う。

都内の国立大4年生はオンライン選考について「移動時間や交通費も要らなくなる」と歓迎しており、「こうした動きは今後加速する」(就職情報大手)との見方がある。

新卒学生の就活は夏・冬のインターンを経て例年3月から本格化する。コロナ禍前のインターン応募学生にアプローチする企業も見られ、既に内定を得たという都内国立大4年の女子学生は「就活で有利に影響した」と話す。京都府在住の私大4年生は「採用が止まっていると思いきや、参加者だけで選考が進んでいた」と打ち明ける。

リクルートキャリア(東京)の調査では、来春卒業する大学生の就職内定率(5月1日時点)は、前年同月比5.7ポイント低下の45.7%。コロナ収束を待つ企業が多いほか、オンライン化に対応が追い付かない中小企業が採用を中断したとみられる。面接を始めた多くの企業は今月中に内定を出す見通しだ。

(時事通信)
2020年6月1日