メールマガジン労働情報 No.1738

■□――【メールマガジン労働情報/No.1738】

「石綿障害予防規則等の一部を改正する省令」等について答申/厚労省労政審分科会 ほか

―2021年12月17日発行――――――――――――――□■

┏━━━━━━━━┓
  本号の主な内容
┗━━━━━━━━┛

【行政】「石綿障害予防規則等の一部を改正する省令」等について答申/厚労省労政審分科会 ほか
【労使】事業リスク、短期は「国内外での感染症の長期化」、中期は「従来型ビジネスモデルの陳腐化」が最多/経団連調査
【動向】東京の中小企業の景況感は改善/民間調査 ほか
【海外】ショルツ新政権発足―連立協定書に基づく今後の労働政策骨子/ドイツ ほか

※本号の記事見出し・リンク先一覧です。
https://www.jil.go.jp/kokunai/mm/list/mm20211217.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【新型コロナウイルス感染症関連情報】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆レポート

「コロナ禍における非労働力人口の動向に係る特徴について
―リーマンショック前後・コロナ初期・夏以降の直近4カ月間の比較―(12月17日)
 主任研究員 戸田 卓宏

 2021年11月30日に総務省「労働力調査」の10月分が公表され、10月の完全失業率は2.7%と、
前月の9月より0.1%ポイント低下した。また、デルタ株の拡大による新規感染者数が増加した
7月の完全失業率は2.8%であり、7月から10月に掛けて、完全失業率が上昇した状況にはない。
 しかし、この間の主な雇用関係指標の動向をみると、労働力人口が大きく減少した一方で、
非労働力人口が大きく増加している。ストックである非労働力人口の増加要因には、インフロー
(新たに非労働力人口となった者の動き)とアウトフロー(他の就業状態に移行した非労働力人口
だった者の動き)があると考えられる。
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/pt/docs/211217pt-report.pdf

☆新型コロナウイルス感染症関連情報

 JILPTでは、「新型コロナウイルス感染症関連情報」のホームページを開設し、
緊急コラムや新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響(国内統計、国際比較統計)、
個人と企業を対象とした連続パネル調査の結果とその二次分析などについて掲載しています。
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/index.html

 ▽最近の更新情報(12月16日更新)
  国内統計:雇用人員判断D.I.
  https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c09.html

  国内統計:業況判断D.I
  https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c13.html

 ▽ピックアップ
  連続パネル調査の結果データを分析した書籍が刊行されました!
  『コロナ禍における個人と企業の変容─働き方・生活・格差と支援策』慶応義塾大学出版会
  https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/book/20211125.html

新型コロナウイルス感染症関連情報の英語版はこちら
https://www.jil.go.jp/english/special/covid-19/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【JILPTからのお知らせ】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆ホームページ停止のお知らせ

 点検のため、下記の期間、当機構ホームページ(蔵書DB・論文DB、調査研究成果DBを含む)を停止いたします。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
<12月18日(土曜)8時~15時>

☆労働図書館の蔵書点検のお知らせ

 労働図書館では、下記の期間、蔵書点検を実施致します。
点検期間中は一部のサービスが利用できなくなります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
<2022年2月1日(火曜)~2月9日(水曜)>
https://www.jil.go.jp/lib/info/20211208/tenken20211208.pdf

◇労働政策フォーラムの動画配信!

「男性の育児休業」(2021年10月開催)
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20211011/video/index.html

「新型コロナによる女性雇用・生活への影響と支援のあり方」(2021年6月開催)
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20210629/video/index.html

◇『ユースフル労働統計2021―労働統計加工指標集―』を刊行しました!

 既存の労働統計から新しい統計指標を計算する方法と結果を紹介する資料集です。
【A5判368頁 定価:1,650円(本体1,500円) 11月30日刊行】
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2021/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【行政】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●「石綿障害予防規則等の一部を改正する省令」等について答申/厚労省労政審分科会

 厚労省労働政策審議会安全衛生分科会は13日、石綿障害予防規則等の一部を
改正する省令等を審議し、おおむね妥当と答申した。省令改正案は、船舶の解体、
改修工事に係る石綿ばく露防止対策を強化するもの。主なポイントは、船舶
(総トン数が20トン以上)に係る解体工事又は改修工事を労働基準監督署への
報告の対象とすること、船舶に係る事前調査を行う場合は適切に当該調査を実施する
ために必要な知識を有する者として厚生労働大臣が定めるものに行わせることなど。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22782.html
(改正省令案等の概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000866379.pdf

●石綿による疾病に関する労災保険給付の請求・決定件数、いずれも減少/厚労省

 厚生労働省は15日、「石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況」
の確定値を公表した。2020年度分の「労災保険給付」(肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、
びまん性胸膜肥厚)の請求件数は1,085件、支給決定件数は1,016件で、請求件数・支給決定件数
ともに前年度と比べて減少した。石綿肺の支給決定件数は44件で、前年度より減少した。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22611.html

●ガイドライン適合事業所の認定申請の受付を開始/厚労省

 厚生労働省は、職業訓練サービスガイドライン適合事業所の認定申請の受付を
行っている。同制度は、職業訓練サービスの質向上に取り組む民間教育訓練機関を
「適合事業所」として認定するもの。認定を取得することにより、求職者支援訓練の
認定及び委託訓練の受託に際し、評価の加点要素となること、適合事業所の
「認定マーク」を広報等に利用できるなどのメリットがある。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/minkan_guideline.html
(適合事業所認定制度)
https://jobtraining-guideline-certify.mhlw.go.jp/

●外国人留学生を対象とする就職面接会を開催/厚労省

 厚生労働省は、日本企業への就職を希望する外国人留学生を対象とした就職面接会を
新宿区で開催する。日程は2022年1月13、14、19、20日の4回。対象者は2022年3月
大学、短大等卒業予定者及び卒業後概ね3年以内の既卒者。参加無料、完全予約制。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22599.html

●船員法、内航海運業法等の改正内容を解説する説明会を開催/国交省

 国土交通省は、船員の働き方改革や荷主等との取引環境改善に向けた船員法、
内航海運業法等の改正内容を解説するオンライン説明会を開催する。
日程は2022年1月13、14、18、19日の4回。参加無料。定員は各回900名(先着順)。
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji03_hh_000140.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【労使】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●事業リスク、短期は「国内外での感染症の長期化」、中期は「従来型ビジネスモデルの陳腐化」が最多/経団連調査

 経団連は14日、「事業リスク及び政策要望に関するアンケート調査」結果を発表した。
重要視する事業上のリスクについて、短期は「国内外での感染症の長期化」(76.0%)、
中期は「従来型ビジネスモデルの陳腐化」(41.0%)が最多。今後、政府が重点的に
取り組むべき施策への要望では、短期は「ワクチン接種・治療薬投与の促進」(62.5%)、
中期は「DX推進への支援」(53.0%)が最多。
https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/117.pdf

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【動向】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●東京の中小企業の景況感は改善/民間調査

 東京商工会議所は15日、東京23区内の「中小企業の景況感に関する調査」(10~12月期)
結果を発表した。業況DIは前期比9.0ポイント改善のマイナス14.7となり、前期の業況悪化
から一転し、改善に転じた。業種別では、卸売業が前期比13.5ポイント改善、サービス業が
同9.8ポイント改善、小売業が同8.2ポイント改善となるなど、全業種でDI値が改善した。
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1028621

●2022年の中小企業の景況、前年比上昇の見通し/民間調査

 日本政策金融公庫は9日、中小企業の景況見通しを発表した。2022年の業況判断DI
(改善-悪化)は21.9で、2021年に比べて6.6ポイント上昇する見通し。2021年の
業況判断DIは15.3で、2020年(マイナス60.2)に比べて75.5ポイント上昇した。
2022年の業況判断DIを需要分野別にみると、2021年に比べて、建設関連、設備投資関連、
食生活関連、衣生活関連で上昇し、乗用車関連、電機・電子関連は低下する見通し。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/c3_2112.pdf

●2021年11月の全国企業倒産件数、6カ月連続で前年同月を下回る/民間調査

 東京商工リサーチは8日、2021年11月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)
件数が510件(前年同月比10.3%減)だったと発表した。6カ月連続で前年同月を下回り、
1965年(509件)以来、56年ぶりの低水準。負債総額は941億100万円(同7.8%減)で、
4カ月ぶりに前年同月を下回った。11月としては1972年以降では1989年(813億1,400万円)
に次ぐ4番目の低水準。
https://www.tsr-net.co.jp/news/status/monthly/202111.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【海外】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●国別労働トピック/JILPT

<ドイツ>
▽ショルツ新政権発足―連立協定書に基づく今後の労働政策骨子

 2021年12月8日、オラフ・ショルツ政権が正式に発足した。前日の7日には、
ショルツ氏が率いる中道左派の「社会民主党(SPD)」と連立パートナーの環境政党
「緑の党(Grunen)」、中道リベラル派「自由民主党(FDP)」による3党の連立協定が成立。
今後はこの協定に基づき、様々な政策が実施される。労働分野では、訓練施策の強化や
労働時間法および最低賃金法の改定等が示唆されている。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2021/12/germany_01.html

●第109回ILO総会を開催/ILO

 ILOは11月25日~12月11日、第109回ILO総会(第2部)を開催した。総会では、
不平等を縮小する活動を加速化し技能と生涯学習を後押しする新たな戦略の
策定をILOに求める決議、2022~30年を期間とする技能と生涯学習に関する
行動計画、一貫性があり包摂的で性差に対応した戦略の策定をILOに求める
決議を採択した。
https://www.ilo.org/tokyo/information/pr/WCMS_831851/lang--ja/index.htm