メールマガジン労働情報 No.1593

■□――【メールマガジン労働情報/No.1593】

感染症に起因する解雇等見込み労働者数、約1万6,000人に/厚労省 新型コロナウイルス感染症関連 ほか

―2020年6月3日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】感染症に起因する解雇等見込み労働者数、約1万6,000人に/厚労省 新型コロナウイルス感染症関連 ほか
【統計】消費者マインドの基調判断、「依然として極めて厳しいものの、下げ止まりの動きがみられる」に上方修正/5月消費動向調査 ほか
【労使】5月の業況DI、新型コロナウイルスにより一段と悪化/日商LOBO調査
【動向】業績へ既にマイナスの影響がある企業、初めて6割台に上昇/民間調査 ほか
【企業】在宅勤務活用を標準とした働き方を推進/日立製作所
【海外】労働者の「在宅勤務権」構想 ―新型コロナウイルスを契機に/ドイツ

※本号の記事見出し・リンク先一覧です。
https://www.jil.go.jp/kokunai/mm/list/mm20200603.html

【新型コロナウイルス感染症関連情報】

☆緊急コラム

「新型コロナの労働市場インパクト─失業者は微増だが休業者は激増し、活用労働量は1割の減少─」 総務部長 中井 雅之(5月29日)

 5月29日、4月の主な雇用関係指標が公表された。それによると、2020年4月の
完全失業者は前年同月より13万人増加して189万人、完全失業率は前月より0.1ポイント
上昇して2.6%、有効求人倍率は前月より0.07ポイント低下して1.32倍と、いずれも悪化した。
今回の失業の悪化の程度は余り大きくないようにも見えるが、中身をみると、4月は7日に
政府による緊急事態宣言が出され、経済活動が抑制された影響が強く出ている。
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/column/012.html

「新型コロナ休業支援金/給付金の諸問題」 研究所長 濱口 桂一郎(5月28日)

 5月15日付の本コラム(「新型コロナ休業への公的直接給付をめぐって」)
において、当時創設に向けた動きが進みつつあった新型コロナウイルス感染症
に係る休業者への直接給付に関して、失業保険/雇用保険制度における災害時の
見なし失業制度や一時帰休に対する失業保険の適用について簡単な解説を行った。
その新たな直接給付制度の法案要綱が、5月26日の労働政策審議会職業安定審議会に
諮問された。今後、法案が国会に提出され、成立すれば直ちに省令等が制定され、
施行されることになる。
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/column/011.html

☆「新型コロナウイルス感染症関連情報」

 JILPTでは、「新型コロナウイルス感染症関連情報」のホームページを開設し、
緊急コラムや新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響(国内統計、国際比較統計)、
国内及び諸外国の動向について掲載するとともに、政府や労使団体等が提供している
雇用・労働関連支援情報をご案内しています。
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/index.html

◆政府による支援策メニューの一覧
(働く皆さまへの支援策)
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/support/worker.html
(企業の皆さまへの支援策)
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/support/company.html

◆新型コロナウイルス感染症の影響を受けた日本と各国の雇用動向と雇用・労働対策
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/pt/docs/200508pt-report.pdf

◆新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響(国内統計、国際比較統計)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/index.html

◆新型コロナ対策に関する諸外国の動向
https://www.jil.go.jp/foreign/labor_system/index.html

【JILPTからのお知らせ】

☆労働図書館再開のお知らせ

 休館していました労働図書館について、6月1日(月曜)より再開いたしました。
開館時間は当面の間、10時~15時とさせていただきます。
https://www.jil.go.jp/lib/info/20200528/index.html

☆2021年度採用 事務職員の募集について

 労働政策研究・研修機構では、2021年4月1日採用の事務職員を募集しています。
応募の締切は6月30日(火曜)(当日必着)です。
https://www.jil.go.jp/information/koubo/shokuin/2020/index.html

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【JILPT研究成果情報】
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◇調査シリーズ No.202『無期転換ルールへの対応状況等に関する調査』
https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/202.html

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【行政】
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●感染症に起因する解雇等見込み労働者数、約1万6,000人に/厚労省 新型コロナウイルス感染症関連

 厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報」
(5月29日現在)を公表した。感染症に起因する雇用調整の可能性がある事業所数は
3万214事業所(対前週比8,155事業所増)、解雇等見込み労働者数は1万6,723人
(同4,811人増)。業種別にみると、雇用調整の可能性がある事業所数は「製造業」が、
解雇等見込み労働者数は「宿泊業」がそれぞれ最多。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koyouseisaku1.html
(5月29日現在集計分)
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000635902.pdf

●ものづくり企業におけるデジタル技術活用と人材育成に向けた取り組みなどを紹介/19年版ものづくり白書

 政府は5月29日、「令和元年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)
を閣議決定した。国内の製造業就業者数は、2002年から20年間で11.6%減少、全産業に
占める割合も減少傾向であるが、非製造業と比べて製造業の方が名目労働生産性の
水準は高く、高付加価値化が進展している。また、今後はものづくり人材にはデジタル
技術を活用できるスキルがより一層求められると同時に、多くの企業が我が国ものづくり
の源泉である熟練技能は今までどおり必要と考えていることなどが分かった。
(厚生労働省Webサイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207556_00006.html
(経済産業省Webサイト)
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529001/20200529001.html
▽白書に引用されたJILPTの調査研究成果
 記者発表「デジタル技術の進展に対応したものづくり人材の確保・育成に関する調査」結果(5月27日)
https://www.jil.go.jp/press/documents/20200527.pdf

●パワハラ防止措置の義務化を踏まえ、精神障害の労災認定基準を改正/厚労省

 厚生労働省は5月29日、「心理的負荷による精神障害の認定基準」を改正した。
6月からパワーハラスメント防止対策が法制化されたことなどを踏まえ、同認定
基準を改正したもの。改正のポイントは、労災認定基準の別表1「業務による
心理的負荷評価表」の「出来事の類型」に「パワーハラスメント」を追加、
「上司等から身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」を
「具体的出来事」に追加したことなど。評価表をより明確化、具体化することで、
請求の容易化・審査の迅速化を図るとしている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11494.html
(認定基準改正の概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/11201000/000634904.pdf

●今後の若年者雇用対策の在り方などを検討/厚労省研究会

 厚生労働省は5月29日に開催された「第5回今後の若年者雇用に関する研究会」
資料をHPで公表した。議題は「若者労働市場慣行」、「今後の若年者雇用対策の
在り方」など。新卒一括採用と通年採用、若者の早期離職の防止と定着支援の現状
などの資料をもとに、今後の若年者雇用対策の在り方を検討した。資料として配布
された「若者労働市場慣行について」と「今後の若年者雇用対策の在り方について」
では、JILPTの3本の調査結果が紹介されている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11563.html
(説明資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11801000/000634510.pdf
(調査シリーズNo.178)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2018/178.html
(調査シリーズNo.179)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2018/179.html
(調査シリーズNo.191)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2019/191.html

●2019年職場での熱中症死亡者数と死傷者数、ともに前年より減少/厚労省

 厚生労働省は5月27日、2019年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」
(確定値)を公表した。死傷者数(死亡・休業4日以上)は829人で、前年度比
349人減、うち死亡者は25人(同3人減)。記録的な猛暑となった2018年と比較して、
死傷者、死亡数いずれも減少となったものの、死傷者数に占める死亡者の割合は
高まっているとしている。厚生労働省では、5月1日から9月30日まで
「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を実施中。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11520.html
(2019年職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値))
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000634421.pdf

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【統計】
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●消費者マインドの基調判断、「依然として極めて厳しいものの、下げ止まりの動きがみられる」に上方修正/5月消費動向調査

 内閣府は5月29日、2020年5月の「消費動向調査」結果を公表した。
「消費者態度指数(二人以上の世帯、季節調整値)」は、前月から2.4ポイント
上昇して24.0。5カ月ぶりに前月を上回った。指数を構成する4項目全てが
前月から上昇した。消費者マインドの基調判断は、「急速に悪化している」から
「依然として極めて厳しいものの、下げ止まりの動きがみられる」に上方修正。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/youten.pdf
(統計表等)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/shouhi.html

●基調判断「生産は急速に低下している」へ下方修正/4月鉱工業指数

 経済産業省は5月29日、2020年4月の鉱工業生産・出荷・在庫指数(速報)を
公表した。生産指数(季節調整値)は87.1で、前月比9.1%の低下。業種別では
自動車工業、鉄鋼・非鉄金属工業、輸送機械工業(自動車工業を除く)等が低下し、
生産用機械工業が上昇した。出荷は同8.8%の低下、在庫は同0.3%の低下、
在庫率は同12.7%の上昇。基調判断は「生産は低下している」から
「生産は急速に低下している」へ下方修正。
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
(概要)
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2015_202004sj.pdf

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【労使】
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●5月の業況DI、新型コロナウイルスにより一段と悪化/日商LOBO調査

 日本商工会議所は5月29日、「商工会議所LOBO(早期景気観測)調査」結果を
発表した。5月の業況DI(全産業合計)はマイナス65.8で、前月比5.4ポイント
の低下。新型コロナウイルスの流行に伴い、ゴールデンウィークの観光需要消失
などにより幅広い業種で売上が低迷している。特にサービス業では89年4月の
調査開始以来、過去最悪を記録した。中小企業の景況感は一段と厳しさを増して
いるとしている。
https://www.jcci.or.jp/research/2020/0529110000.html

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【動向】
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●業績へ既にマイナスの影響がある企業、初めて6割台に上昇/民間調査

 帝国データバンクは1日、「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査」
結果を発表した。感染症による業績への影響について、「既にマイナスの影響がある」
(62.8%)、「今後マイナスの影響がある」(23.3%)など。一方、「影響はない」
とする企業は6.5%、「プラスの影響がある」とみる企業は2.8%。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p200601.html
(詳細)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200601.pdf

●新型コロナウイルス関連倒産は205件/民間調査

 帝国データバンクは2日、新型コロナウイルス関連倒産の状況を発表した。
同日16時現在、全国で205件の倒産が判明。業種別の上位は「ホテル・旅館」(39件)、
「飲食店」(26件)、「アパレル・雑貨小売店」(16件)、「食品製造」(15件)、
「食品卸」(12件)、「建設」(8件)など。39都道府県で発生しており、
最多は東京の45件、大阪と北海道の17件が続く。
https://www.tdb.co.jp/tosan/covid19/index.html

●2019年の新設法人、2年ぶりに前年を上回る/民間調査

 東京商工リサーチは5月29日、「全国新設法人動向」調査結果を発表した。
2019年(1~12月)に全国で新しく設立された法人は13万1,292社(前年比1.7%増)で、
2017年以来、2年ぶりに前年を上回った。産業別の増加率は、建設業が前年比7.0%増、
小売業が同5.4%増、運輸業が同5.3%増。一方、不動産業は同11.9%減。
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200529_02.html

●テレワーク中の課題、1位「コミュニケーション不足」、2位「職種間不平等」/民間調査

 株式会社ラーニングエージェンシーは5月27日、企業の人事・教育担当者を
対象とした「新型コロナウイルスの感染拡大が企業の組織運営や人材育成に与える
影響についての調査」結果を発表した。テレワークの実施状況について、
「新型コロナウイルス対策として導入」(72.1%)、「以前より導入」(18%)など。
テレワーク導入済企業に対して、働き方の多様化が社員に与える影響について
聞いたところ、「コミュニケーションの不足」、「テレワークに不向きな職種・業務
による不平等の発生」などの課題があることが分かったとしている。
https://www.learningagency.co.jp/topics/20200527

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【企業】
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●在宅勤務活用を標準とした働き方を推進/日立製作所

 日立製作所は5月26日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた政府による
緊急事態宣言の全面解除後の新常態を見据え、幅広い職務で在宅勤務活用を標準
とした働き方を推進すると発表した。在宅勤務感染対策補助手当
(出社する場合の感染予防対策に必要な費用)の支給、在宅勤務のための
備品購入費用(Wi-Fiルーター、作業机など)の補助などの支援策を設ける
とともに、在宅勤務活用を標準とした働き方の正式適用に向けた
ロードマップを明らかにしている。
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/05/0526.html

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【海外】
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●国別労働トピック/JILPT

<ドイツ>
▽労働者の「在宅勤務権」構想/新型コロナウイルスを契機に

 ドイツでは3月中旬以降、新型コロナウイルスの拡大を抑制するため、
個人の社会的接触を制限する政策がとられている。その中で、国内で推定800万人の
労働者が在宅勤務を実施している。フベルトゥス・ハイル労働社会相は、ウイルスの
脅威が去った後も、労働者が望めば在宅で勤務できる権利(在宅勤務権)に関する
法案の構想を発表した。早ければ今年の秋頃に新たな法案が出される可能性がある。
(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2020/05/germany_02.html

<韓国>
▽新型コロナウイルスの克服に向けた雇用分野の対応策

 韓国の国会では2020年3月17日、新型コロナウイルス感染症に対応するため
編成された総額11兆7,000億ウォンの補正予算案が可決・成立した。このうち、
雇用労働部が所管する雇用分野の補正予算は1兆2,783億ウォンで、(1)雇用悪化
地域別雇用安定対策の支援、(2)中小企業の経営負担軽減及び労働者の雇用安定支援、
(3)緊急家庭保護支援の強化、(4)就業弱者の雇用支援の強化――等を内容としている。
(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2020/05/korea_01.html

▽雇用継続を目的とした雇用維持支援金の支援内容を大幅に拡充

 新型コロナウイルスの感染拡大により、日本の雇用調整助成金にあたる
雇用維持支援金の申請件数が急増している。雇用労働部は、支給要件の緩和、
観光関連業種等の特別雇用支援業種への指定、支援水準の引き上げ、関連予算の
大幅増額などの対策を順次講じている。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2020/05/korea_02.html

●米GDP、5.0%減に下方修正 リーマン危機以来の低迷/1~3月期

 米商務省が28日発表した今年1~3月期の実質GDP(国内総生産)改定値は、
年率換算で前期比5.0%減と、速報値(4.8%減)から下方修正された。
リーマン・ショック直後の2008年10~12月期(8.4%減)以来約11年ぶりの下げ幅で、
新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化が改めて浮き彫りとなった。
(ワシントン時事)
https://www.jil.go.jp/kokunai/mm/kaigai/20200603.html