【参考】 とかく経済的視点を優先したムダの排除が重視される中、65歳継続雇用達成のた め、ムリを排除した高齢者にやさしい職場づくりをはじめ、高齢者のインセンティブ を高める「技能習熟度表」の作成による能力開発目標の明確化、さらに、賃金・雇用 面での改善を行った事例。 平成9年度高年齢者雇用開発コンテスト優秀賞 ○ 水島機工株式会社(代表取締役社長 滝澤 公一) 岡山県倉敷市水島西通1丁目1936−12 電話 086-444-5285 ・ 創 業 昭和28年 ・ 業 種 輸送用機械器具製造業(自動車部品製造) ・ 従業員 300人定年60歳・希望者全員を嘱託職員として65歳まで再雇 用(55歳以上の高齢者は34人、うち4人は60歳以上) ・ 主な改善の内容 (1) 賃金制度等の改善 年齢給・勤続給・職能給等を見直し、満58歳以降の賃金引き下げを取り やめ、60歳まで賃金を据え置くことなどにより、第一線で高齢者が意欲を もって活躍できるような賃金体系とした。 また、60歳定年以降、希望する者は1年毎の雇用契約で満65歳まで嘱 託として雇用されるようにして、人材の確保を図るとともに、勤務しやすい ように1週3日のペア就職制を導入した。 (2) 職業能力の開発 各工程における技能の習熟度について、客観的基準を設け、その目標を明 確にしたことで、個々人の能力開発に対する意欲が感じられるようになった。 (3) 職場環境の改善等 「ムリ」、「ムダ」、「ムラ」の排除をテーマに、自動シャッターの設置 による熱効率の向上、エアダスター、タイミングベルトの改善等によるノイ ズ対策、研削盤の砥石交換専用機器の設置、重量物の組立専用機の制作等に より、高齢者にやさしい職場環境が整備された。