(参考1)
第8次雇用対策基本計画(抄) |
平成7年12月19日 |
閣 議 決 定 |
6 国際化、外国人労働者問題への対応 (1) 外国人労働者問題等への対応 外国人労働者問題については、我が国の経済社会の活性化や、国際化を図る観 点から、専門的、技術的分野の労働者については可能な限り受け入れることとし、 我が国経済、社会等の状況の変化に応じて在留資格に関する審査基準を見直す。 一方、いわゆる単純労働者の受入れについては、雇用機会が不足している高年 齢者等への圧迫、労働市場における新たな二重構造の発生、景気変動に伴う失業 問題の発生、新たな社会的費用の負担等我が国経済社会に広範な影響が懸念され るとともに、送出し国や外国人労働者本人にとっての影響も極めて大きいと予想 されることから、国民のコンセンサスを踏まえつつ、十分慎重に対応する。 なお、労働力不足への対応といった視点から外国人労働者の受入れを考えるこ とは適当でなく、省力化、効率化、雇用管理の改善を推進することが重要である。 以上の基本方針に基づき、外国人雇用事業所の把握に努めるとともに、公共職 業安定機関の外国人求職者に対する職業紹介、職業相談体制の整備・充実に努め、 雇用管理の改善を図るための事業主への指導、援助等の充実により、外国人労働 者受入れのための体制の整備を図る。特に、日系人労働者については、違法なブ ローカーの活動等による雇用面のトラブルが生じている実態にかんがみ、公的就 労経路の充実、雇用管理の改善等により、日系人の適正な雇用が確保されるよう 環境整備に努める。 不法就労対策については、関係行政機関との連携、協力の下に、人権擁護に留 意しつつ、悪質な仲介業者や事業主の取締りの強化、事業主への啓発・指導等、 的確な措置を講ずる。 また、労働基準関係法令等に基づき外国人労働者の労働条件及び安全衛生の確 保を図る。 さらに、秩序ある国際労働力移動を実現するため、各国政府等との国際労働力 移動に関する情報交換に努める。