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別紙



                報告書のポイント

                

     

懇談会の目的



 文部科学省と厚生労働省が共同で本懇談会を開催し、地域の熟練技能技術者を講師等とし

て活用した「ものづくり教育・学習」を学校や、公民館、博物館等の社会教育施設において

広く普及させることが極めて重要との認識のもとに、ものづくり教育・学習の意義やねらい、

効果的な実施方策について検討した。





ものづくり教育・学習の意義やねらい



 ・ものづくりの体験は、作る喜びや完成の達成感を味わうことができ、日常の教育・学習

  では得にくい驚きや感動を得ることができる。また、知識や理論を実感を伴って理解で

  きる。

  

 ・専門分野に優れるということが社会人として重要であるとの理解を進めるとともに、技

  能者や技術者の社会的な役割の重要性の理解を深める。

  

 ・主体的に取り組む態度や創造力、ひとつのものに取り組む集中力や忍耐力、協調する態

  度を醸成することができ、望ましい職業観や勤労観を育成することが期待される。この

  ように、「ものづくり」は「人づくり」とも言えるものである。





ものづくり教育・学習の現状等



 ・学校教育の教科や特別活動の時間において、熟練技能技術者の指導によるものづくり教

  育の取組は増えつつあり、社会教育の場でも、ものづくり体験教室が多くの地域で実施

  されている。

  

 ・参加者からは好評を得ており、さらなる実施の拡大が期待されている。





ものづくり教育・学習の効果的な実施のための取組



 (1) ものづくり教育・学習の適切な手法、プログラム等による実施



  ・実施の方法、教育手法、プログラム・メニュー、教材等について留意点を示した。

  ・教材については、児童・生徒の発達段階や興味・関心に対応したものであること。

  ・興味・関心を高める方法として、製作した作品が発表される機会や、製作した児童・

   生徒の氏名等を表示することが望ましいこと等。



 (2) ものづくり教育・学習の指導者



  ・指導者の専門性に関する情報を容易に入手できる体制が整備されることが望まれる。

  ・専門性を満たす熟練技能技術者の例として、技能士、高度熟練技能者、卓越技能者

   (現代の名工)が挙げられる。

  ・特別非常勤講師制度を活用した熟練技能者の登用、ボランティアの活用が望まれる。



 (3) ものづくり教育・学習の事前準備等



  ・熟練技能技術者を活用したものづくり教育・学習に実際に取り組む場合、事前の十分

   な準備・打ち合わせを行うことが重要である。



 (4) ものづくり教育・学習において熟練技能技術者の活用を進めるためのシステムの構築



  ・人材データベース、指導者に対する研修・講習の仕組み、実施後の評価と教材等の情

   報提供の仕組みの整備が必要である。

  ・関係者の連携・協力が不可欠である。



 (5) ものづくり教育・学習に対する理解の促進



  ・好事例や実施に係る情報を広く提供していくことが必要である。





ものづくり教育・学習における安全配慮



 児童・生徒等に対する安全配慮、ものづくり教育・学習での安全教育が必要である。





ものづくり教育・学習の効果的な実施のための支援



  ・次の事項について必要な対応を図っていくことが求められる。



   (1)ものづくり教育・学習の実施者がプログラム・メニューや教材の作成、選定をす

     る際に参考となるような事例等を収集し、情報提供すること。

     

   (2)ものづくり教育・学習の指導を希望する熟練技能技術者に対する研修会や講習会

     の実施、人材情報データベースの整備、相談窓口の設置、コーディネーターの配

     置、関係者への情報提供等のものづくり教育・学習の効果的な実施の環境を整備

     すること。

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