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乳児院における福祉サービスの第三者評価基準(試案)
V 福祉サービスの適切な実施
4 家族との関係
V-4-(1) 家族とのつながりに配慮している。
V-4-(1)-20 児童相談所と連携し、乳幼児と家族との関係調整を図ったり、家
族からの相談に応じる体制づくりができている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・家族との関係調整については、必要に応じて児童相談所と協議を行っ
ている。
・施設と家族が信頼関係を構築できるよう努めている。
・養育計画について、入所後も適宜、家族と確認しあう機会を設けてい
る。
・家庭訪問や親との面接などを通じて家族への働きかけを行い、親子関
係の継続や修復に努めている。
・乳幼児の日常生活の様子について家族に伝えている。
・乳幼児に関係する地域、施設等の予定や情報を、家族に随時知らせて
いる。
V-4-(1)-21 保護者と子の愛着関係、養育意欲の形成を援助するように努力し
ている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・乳幼児や保護者の状況を考慮して、乳幼児にも保護者にも無理がない
ように面会や外泊を計画している。
・保護者の面会が定例的になるように、さまざまな方法で呼びかけるよ
うにしている。
・乳幼児への愛着が芽生えるように、面会や外泊を通して保護者に養育
に関わってもらっている。
・保護者から面会、外出、一時帰宅などの希望がある場合には、児童相
談所と十分に協議している。
・親子が一緒に過ごせるような宿泊設備を施設内に設け親子宿泊等を実
施している。
・面会、外出、一時帰宅後の乳幼児の様子を注意深く観察し、家族によ
る不適切な関わりの発見に努めている。
5 退所時の対応
V-5-(1) 退所前の援助が適切に行われている。
V-5-(1)-22 退所後の家庭生活を考慮した援助を行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内8つ以上を実施
b)以下の項目の内6〜7つを実施
c)以下の項目の内5つ以下の実施
・外泊の予定を立てて家で過ごす時間を少しずつ増やしていくようにし
ている。
・乳幼児の養育に必要なものをそろえるなど、環境の整備を進めるよう
に保護者に働きかけている。
・乳幼児の睡眠の傾向を知ってもらう・沐浴の練習をしてもらう等、保
護者に日常生活での育児の練習をしてもらっている。
・引き取りを前提とした外泊を行う場合には、児童相談所に経過を伝え
ている。
・措置変更に際して、保護者と連絡をとりながら、乳幼児の発達段階や
家庭の状況を考慮し、児童相談所と協議している。
・家庭復帰に関して専任の職員(家庭支援専門相談員)や担当職員を配
置している。
・家庭支援のために利用できる地域資源について保護者に説明している。
・保護者をサポートする親族がいる場合には、親族に援助を求めるよう
に勧めている、あるいは保護者の理解を得て連絡をとっている。
・他機関との連携や社会資源の活用など、多角的な援助体制を整備して
いる。
V-5-(1)-23 退所後の生活がスムーズに行われるよう退所時に十分な援助を行
っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・保護者の元へ帰る乳幼児については、継続した養育がスムーズに行わ
れるよう、入所中の乳幼児に関する情報を保護者や関係機関に十分伝
えている。
・転出証明、母子健康手帳、健康保険証、アルバムなど必要なものを返
却し、その際に保護者と施設が相互に書類上で確認している。
・乳幼児や保護者と連絡が取れるように、退所後の住所や電話番号等を
確認している。
・保護者の要請があればいつでも相談にのれる体制であることを伝えて
いる。
・退所は、原則として担当児童福祉司の立会いのうえで行っている。
V-5-(1)-24 家庭復帰に向けて、乳幼児と家族及び児童相談所への連絡調整機
能を果たしている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・乳幼児個々の家庭復帰への目標づくりと達成度の確認を行っている。
・乳幼児の成長の様子を、保護者や児童福祉司に定例的に報告している。
・乳幼児の成長、発達に併せた保護者との関係づくりを援助している。
・乳幼児の家庭復帰に向けた家族の目標を、施設も共有している。
・家庭復帰に際し、保育者や看護婦等との分離不安に配慮している。
・乳幼児、保護者及び児童相談所への連絡調整の担当職員を決めている。
V-5-(1)-25 児童福祉施設等へ措置変更する場合には、乳幼児と家族、児童相
談所及び措置変更先の施設等への連絡調整機能を果たしている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・乳幼児の措置変更について事前に保護者がきちんと納得できる説明を
している。
・措置変更先の施設などを見学させる等、措置変更先の施設等について
保護者に情報提供している。
・面会を行う等、措置変更先の施設職員や里親と保護者との関係づくり
を援助している。
・面会を行う等、乳幼児が措置変更先の施設等にスムーズに適応できる
よう援助している。
・措置変更に際し、保育士や看護婦等との分離不安に配慮している。
・乳幼児、保護者、児童相談所及び措置変更先の施設等への連絡調整の
担当職員を決めている。
V-5-(1)-26 保護者のニーズ等に応じて、電話や訪問などにより、積極的に退
所後の援助を行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・電話・来園等の機会を通じて、退所した乳幼児の状況を把握するよう
に努めている。
・保護者との連絡をとり、家庭に戻った乳幼児が安定して生活できるよ
う、相談・援助を行っている。また、必要に応じて児童福祉司等、関
係者の協力も得ている。
・退所後数年が経過した乳幼児についても継続的にアフターケアを行う
体制がある。
・退所した乳幼児の保護者が相談しやすい雰囲気をつくっている。
・里親に対しては、継続的面談や家庭訪問を行い、援助、助言を行って
いる。また、状況に応じて、児童相談所に報告している。
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