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乳児院における福祉サービスの第三者評価基準(試案)
II 乳幼児の権利擁護
1 乳幼児の権利擁護
II-1-(1) 常に乳幼児の最善の利益について熟考し、乳幼児の権利擁護を行っ
ている。
II-1-(1)-1 施設長は、乳幼児の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・保護者からの苦情を把握している。
・特に配慮を要する乳幼児について、職員より随時経過を報告させ、適
切なケアを行っている。
・定例的にケース記録に目を通し、適宜、必要な助言を行っている。
・ケース会議等に出席し、必要に応じて助言・指導を行っている。
・権利擁護に関する施設内外の研修に職員を積極的に参加させている。
・乳幼児の権利擁護の姿勢が施設全体に行き渡るような具体的な取り組
みを行っている。
II-1-(1)-2 職員は、乳幼児の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・すべての職員は人権侵害の行為の禁止についてよく理解している。
・強制引き取り等の対応において、常に乳幼児の最善の利益の観点に立
ち、乳幼児の権利を擁護している。
・権利擁護に関する研修に積極的に参加している。
・乳幼児の権利擁護の姿勢が施設全体に行き渡るような具体的な取り組
みを行っている。
II-1-(1)-3 体罰を行わないよう指導を徹底している。
【判断基準】
a)以下の項目の内3つを実施
b)以下の項目の内2つを実施
c)以下の項目の内1つ以下の実施
・「就業規則」等の規程に体罰の禁止を明記し、それを職員に徹底して
いる。
・体罰の起こりやすい状況や場面を想定した研修や話し合いを行い、体
罰を伴わない援助技術を習得できるようにしている。
・体罰があった場合を想定して、職員にその原因や体罰の方法・程度な
ど事実確認をし、「就業規則」等の規程に基づいて厳正に処分を行う
ような仕組みが作られている。
II-1-(1)-4 乳幼児に対する暴力、言葉による脅かし等の不適切な関わりの防
止と早期発見に取り組んでいる。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・カッとなって叱る、邪険に接する、無視する等の不適切な関わりによ
らない援助方法について、職員会議等で話し合っている。
・人格的辱め(心理的暴力・虐待)をしないよう、職員に徹底している。
・乳幼児の訴えやサインを見逃さないよう留意している。
・不適切な関わりの防止の視点から、職員体制(配置や担当の見直し等)
を検討している。
・不適切な関わりがあった場合を想定して、施設長が職員にその原因や
方法・程度など事実確認をし、「就業規則」等の規程に基づいて厳正
に処分を行うような仕組みが作られている。
II-1-(1)-5 保護者からの要望などを検討したり、不満や不服を解決したりす
る仕組みが確立されている。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・出された要望については検討が行われており、その対応ができる場合
には対応するとともに、対応できない場合にはその理由等について保
護者への説明や報告がなされている。
・施設における不満や不服を解決する仕組みについて明文化し、保護者
に周知している。
・意見箱の設置等、要望、不満、不服等を受け付ける仕組みを整えてい
る。
・必要な場合には、児童相談所の職員を交えて、不満や不服の解決を図
っている。
・第三者が参加する苦情解決委員会等を設置している。
・不満や不服の内容について職員会議等で検討し、サービスの改善に活
かしている。
・不満や不服の解決に関するデータを蓄積し、過去の経験を活かしてい
る
II-1-(1)-6 施設生活に対する要望、不満、不服など、保護者の意見を聞くた
めの取り組みを行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・保護者が施設生活に対する要望、不満、不服等の意見を表明しやすい
雰囲気づくりに取り組んでいる。
・保護者が不満や問題を主体的に話し合う機会がある。
・保護者と懇談する機会を持ち、不満、希望等の意見を聞くようにして
いる。
・要望、不満、不服等の意見を聞いた場合には、その内容について丁寧
に耳を傾けた上で、必ず事実確認を行っている。
・施設生活に対する要望、不満、不服を児童相談所の児童福祉司や苦情
解決における第三者委員等に相談できることを保護者に伝えている。
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