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母子生活支援施設における福祉サービスの第三者評価基準(試案)
V 福祉サービスの適切な実施
3 日常生活の援助
V-3-(1) 日常生活に対する適切な援助を行っている。
V-3-(1)-8 母親や子どものニーズに応じた保育サービスを行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・保育所に通所していない乳幼児を対象とした施設内保育を行っている。
・早朝夜間など、保育所の保育時間外の保育を行っている。
・休日保育を行っている。
・病弱児保育を行っている。
・必要に応じて、保育所送迎を行っている。
・日誌などの施設内における保育の記録を整備し、育児支援に役立てて
いる。
・乳幼児突然死症候群の予防に配慮した保育を行っている。
V-3-(1)-9 子どもの学習環境の整備を行い、必要に応じて学習支援を行って
いる。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・個々の学力を把握し、必要に応じた学習支援を行っている。
・長期休暇中の補習、宿題援助を行っている。
・進学のための学習指導や進路相談を行っている。
・学習指導のためにボランティア等の協力を得ている。
・辞書や学習参考書を備えている。
V-3-(1)-10 就学児の日常生活上の支援を適切に行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・学齢期の子どもが放課後過ごすことのできる場所がある。
・学齢期の子どもが放課後過ごすためのプログラムが用意されている。
・子どもに日常生活上必要な知識や技術を伝えるよう遊びや行事等を意
識的に展開している。
・子どもの友達が遊びに来やすいよう配慮をしている。
・母親に対して、子どもの病気やケガ等の際の対応について予め説明し
ている。
・病気やケガ等で学校を欠席している子どもがいる場合には、必要に応
じて服薬の声かけや、通院の付き添いなどを行っている。
・不登校・非行等学校不適応の子ども等がいる場合、母親との協議のも
とに学校と情報交換をする等、十分な連携をしている。
V-3-(1)-11 子どもと母親との関係調整を必要に応じて行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・母親の子どもに対する悩みや不安を受け止め、相談に応じている。
・子どもの母親に対する不満や悩みを受け止め、相談に応じている。
・子どもと母親の考え方が異なる場合、相談に応じ調整をしている。
・子どもの進学・進路等について、子どもと母親の考え方が異なる場合、
相談に応じ調整をしている。
・子どもと母親の将来設計が異なる場合、必要に応じて調整している。
V-3-(1)-12 子どもと家族、友人関係等との関係調整を必要に応じて行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内3つを実施
b)以下の項目の内2つを実施
c)以下の項目の内1つ以下の実施
・父親との関わり方について、子どもからの相談に応じ、調整している。
・祖父母等その他の家族との関わり方について、子どもからの相談に応
じ、調整している。
・友人関係について、子どもからの相談に応じ調整している。
V-3-(1)-13 母親と夫との関係調整のための支援を行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内3つを実施
b)以下の項目の内2つを実施
c)以下の項目の内1つ以下の実施
・夫、前夫、内夫、子の父との関係について母親からの相談に応じてい
る。
・婚姻関係の調整に関する相談に応じている。
・離婚手続き等について法律相談への紹介や必要に応じて家庭裁判所へ
の同行などを行っている。
V-3-(1)-14 母親と他者との関係調整のための支援を行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・親族との関係修復の支援を行っている。
・必要に応じて、施設内の他の母子との関係づくりの支援を行っている。
・同居していない子ども(他施設に入所している・親族に預けている等)
の養育に関する相談に応じている。
・関係機関とのトラブルに対する関係調整を行っている。
V-3-(1)-15 母親の子育てに関する不安を受け止め、必要な助言、援助を行っ
ている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・子育てに関する母親の不安や悩み等の発見に努めている。
・虐待や不適切な関わりの発見に努め、必要に応じて介入・見守りを行
っている。
・子どもの健康管理について相談・助言、援助等を行っている。
・要請や必要に応じて、子育ての方法について助言を行っている。
V-3-(1)-16 母親が病気の時の支援を適切に行っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施
・必要な場合には母親の看病を行っている。
・母親が病気の時や通院時等に子どもを保育している。
・食材の買出し、調理補助等の支援を行っている。
・受診、通院等についての相談・助言、介助、同行等を行っている。
・精神保健に関する専門家との連携を行っている。
・受診や服薬が必要な場合、母子にその必要性を説明・助言している。
V-3-(1)-17 必要に応じ、母子への家事支援や生活習慣獲得の支援を行ってい
る。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・衣服の清潔保持等、衣生活の習慣獲得の支援を行っている。
・入浴等、衛生管理の習慣獲得の支援を行っている。
・栄養管理等、食生活の習慣獲得の支援を行っている。
・部屋の清掃等、住生活の習慣獲得の支援を行っている。
・自立に必要となる家計の設計や貯蓄の方法について支援している。
V-3-(1)-18 母子の社会的自立を目指し、十分な相談対応体制をとっている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・夜間・休日でも母子の相談に応じられる体制をとっている。
・必要に応じて、専門の相談機関を紹介している。
・個別相談に応じるためのスペースが確保されている。
・健康相談、将来の生活設計、母子家庭であることへのストレス等に対
する心理的サポートをしている。
・返済困難な借金等についての相談を行っている。
V-3-(1)-19 母親が必要に応じて社会資源を有効に利用できるように支援を行
っている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・掲示板等を活用し、諸制度に関して常に新しい情報提供に努めている。
・関係機関や施設等へ同行している。
・書類記入などの申請手続きの側面支援を行っている。
・専門機関・自助グループ等への相談・紹介を行っている。
V-3-(1)-20 夫等の暴力により保護を必要とする母子の緊急利用に適切に対応
している。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・利用手続きを事後に行う等、保護を必要とする母子等の緊急利用に対
応している。
・緊急利用の受け入れは、平日・休日ともに24時間可能である。
・要請があった場合には、広域的利用を受け入れることができる。
・予め緊急利用時を想定して、職員間で適切なケース対応方法を検討し
ている。
・必要に応じて出動を要請できるよう警察等と連携している。
・緊急一時保護後の入所に関する意思確認については、母子の心身状態
に十分に配慮し、精神的に安定してから行っている。
・広域入所促進事業(施設機能強化推進費)等を利用して緊急利用のた
めの生活用品等を予め用意している。
V-3-(1)-21 夫等の暴力により保護を必要とする母子の安全確保を適切に行っ
ている。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・安全確保と精神的癒しを目的とした相談・支援を行っている。
・本人の所在の秘匿について関係機関と協議し、理解と協力を得ている。
・発見へのおびえがみられる母子について、外部との連絡のとり方、日
常生活の代行等、きめ細かい対応をできる体制がとられている。
・発見へのおびえがみられる子どもの教育権が損なわれることがないよ
う、教育委員会等関係機関との連携体制が整備されている。
・発見のおそれが出てきた場合には、福祉事務所と連携して他施設へ移
動できる体制が整っている。
V-3-(1)-22 行事等のプログラムは、母子が参画しやすいように計画・実施さ
れている。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・母親の趣味や興味にあったプログラムになるよう母親の要望を反映し
ている。
・母親の自発的な参加を促すように支援している。
・子どもの趣味や興味にあったプログラムになるよう子どもの要望を反
映している。
・子どもの自発的な参加を促すように支援している。
・母子が施設での生活を楽しめるような企画を用意している。
・母子の状況を考慮し、参加しやすい内容、時間等プログラムを工夫し
ている。
・行事等の参画について、母子の選択を尊重している。
V-3-(1)-23 居室等施設全体が、生活の場として快適さに配慮したものになっ
ている。
【判断基準】
a)以下の項目の内8つ以上を実施
b)以下の項目の内6つ〜7つを実施
c)以下の項目の内5つ以下の実施
・居室は母子が生活するのに十分なスペースが確保されている。
・居室はプライバシーに配慮した構造になっている。
・台所は居室ごとに設置している。
・トイレは居室ごとに設置している。
・浴室は居室ごとに設置している。
・希望があれば、電話の加入を認めている。
・談話室など、憩いの空間を確保している。
・共用部分には行き届いた清掃が行われ、軽度な修繕は迅速に行ってい
る。
・子どもが安全に遊べるスペースを確保している。
・身体に障害のある母子がいる場合には、バリアフリーに配慮している。
4 利用終了時の支援
V-4-(1) 施設の利用終了時の母子への支援を適切に行っている。
V-4-(1)-24 施設利用終了後の社会生活を考慮した支援をしている。
【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
・母子の自立状況や子どもの学校生活を考慮し、適切な時期に利用終了
できるようにしている。
・必要に応じて民生委員・母子相談員・福祉事務所・保健所等との調整
を行い、施設利用終了後の支援体制を整えている。
・親族との関係調整を行い、施設利用終了後の支援体制を整えている。
・利用終了後の生活設計や心配される点について相談に応じている。
・可能な限り希望に添った住宅が確保できるように情報提供等の支援を
行っている。
・施設利用終了後にも連絡が取れるように、施設利用終了後の住所や電
話番号等を確認している。
・要請があればいつでも相談にのれる体制であることを伝えている。
V-4-(1)-25 施設利用終了後、要望があった場合には積極的に支援を行ってい
る。
【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施
・施設利用を終了した母親が相談しやすい雰囲気や体制をつくっている。
・要望に応じて相談支援を行っている。
・退所後の学校生活に関する子どもからの相談に応じている。
・希望に応じて、施設の行事等について招待状を出している。
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