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ケーイーエフ株式会社
新規顧客開拓を行う営業の第一線で女性が活躍」

ゴム製品製造業         従業員数50人(うち女性 29人)
取組背景



  製造ラインにおいて女性労働者は重要な戦力であったこと、中小企業であるため、

 限られた人材の中で活用する必要があったことから、従前から男女の区別なく労働

 者を活用する会社風土が醸成されていた。





取組体制



  トップ層が、男女の区別なく社員を活用するとの方針を当然と受け止めており、

 男性上司や同僚に対して、女性を男性と隔たりなく活用するよう指導している。

  改正均等法にポジティブ・アクションの取組が規定されたことを契機に、就業規

 則にポジティブ・アクションの取組を規定し、会社の方針を社内に徹底させている。





取組内容



(1)女性の業務拡大



   製造ラインの仕上工程などにおける女性の活用実績から、営業事務職への女性

  の活用に取り組み、その後営業、総務等他部門への女性の配置を広げてきた。

   また、女性が配置されていなかった部門については、所属長に対し積極的に女

  性を活用するよう指導する等女性の業務拡大に努めてきた。



(2)女性の育成



   各部門に配置された女性を基幹的業務につけ、責任ある仕事をさせることによ

  り、女性社員の育成を図っている。女性が中心戦力となっている営業部門におい

  ては、営業事務職のころから製品の出荷に関わり製品知識を身につけさせる等、

  日々の業務の中で営業職へのステップアップに必要な能力開発を行っている。

   また、限られた業務経験しか積んでいない女性社員に対しては、新しい仕事に

  チャレンジする機会を与えたり、能力がある社員については、男女の区別なく管

  理職への登用の機会を与える等の取組を行っている。

   さらに、女性も会議や打ち合わせにも積極的に参加させる、名刺を持たせる等

  女性に仕事への意欲を持たせるように努めている。



(3)職階制度の見直し



   平成10年度に職階制度の見直しを行い、従来の係長制度を廃止したが、見直

  しの過程において、個人の能力、適性に基づき再評価を行い、能力ある女性の登

  用を積極的に進めた。



(4)ポジティブ・アクションの取組の明確化



   従前から、女性も男性と均等に取り扱う雇用管理を実践し、男女同一とする企

  業風土が根付いていたが、改正均等法にポジティブ・アクションの取組が規定さ

  れたことを契機として、さらに就業規則に女性に対して優先的に研修を行うこと、

  女性の少ない部署への異動及び管理職への登用を効果的に行うことを規定し、会

  社の方針を明確にしている。





取組の結果



  従前からの取組の結果、正社員のうち女性は55.8%を占め、正社員の平均年齢

 (女性42歳、男性36歳)、平均勤続年数(女性10年、男性8年)とも女性が男性を

 上回っている。

  また、社内の全ての部門に女性が配置されており、5部門中開発技術部を除く全

 ての部門で女性が半数以上を占めている。

  特に、営業部門では、7人中6人を女性が占め、国内外の新規顧客開拓を行う基

 幹業務に従事し、海外出張も行う等男性社会といえる業界の営業の第一線で女性が

 活躍をしている。

  管理職への登用については、平成10年度の職階制度見直しにより、1人であった

 女性課長は、平成11年度には4人に、平成12年度には5人となり、女性割合は42%

 に達した。また、製造部門のゼネラルマネージャー(部長職)の要職にも女性が就

 いており、実務面の重責を担う海外営業及び国内営業のジョブマネージャー(課長

 職)、経理・財務ジョブマネージャーも女性で占められている。





今後の課題



  女性比率の低い開発技術部においても、新鮮な視点や発想を取り入れるため、女

 性の活用や登用を積極的に推進していく。

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