(別紙) 労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱 第一 労働基準法施行規則関係 一 割増賃金の基礎となる賃金に算入しない賃金 割増賃金の基礎となる賃金に算入しない賃金として、住宅手当を追加するもの とすること。 二 労働時間の特例 (一) 使用者は、法別表第一第八号、第十号(映画の製作の事業を除く。)、第 十三号及び第十四号の事業のうち常時十人未満の労働者を使用するものにつ いては、一週間について四十四時間、一日について八時間まで労働させるこ とができるものとすること。 (二) 使用者は、(一)に規定する事業について、次のいずれかに該当する場合は、 (一)にかかわらず、一週間において四十四時間、一日において八時間を超え て、労働させることができるものとすること。 イ 一箇月以内の期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十四時間を超え ない変形労働時間制の定めをした場合 ロ 清算期間として定める一箇月以内の期間を平均し一週間当たりの労働時 間が四十四時間を超えない定めをし、フレックスタイム制により労働させ る場合 第二 労働者災害補償保険法施行規則関係 一 労働福祉事業として支給する助成金の追加 労働者災害補償保険法第二十三条の労働福祉事業として、特例事業場労働時間 短縮奨励金及び事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金を支給するもの とすること。 二 特例事業場労働時間短縮奨励金の支給要件 特例事業場労働時間短縮奨励金は、第一の二の(一)に規定する事業の事業主で あって、平成十三年三月三十一日までの間に、次のいずれかに該当する措置を実 施し、かつ、就業規則その他これに準ずるものを変更して一週間の所定労働時間 を一時間以上短縮して四十四時間以下としたものに対して、その実施する措置の 内容に応じて支給するものとすること。 (一)百五十万円以上の省力化投資 (二)新たに労働者の雇入れを行う措置 (三)労働時間制度の改善について高度の専門的知識を有すると認められる者から 助言又は技術的援助を受けること。 三 事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金の支給要件 事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金は、次のいずれにも該当する 第一の二の(一)に規定する事業の事業主の団体又はその連合団体(以下「事業主 団体等」という。)に対して、その実施する(一)に規定する措置の内容に応じて、 支給するものとすること。 (一)その構成事業主に対して、当該構成事業主の一週間の所定労働時間を四十四 時間以下とするための取組を促進するため、当該構成事業主に対する相談、指 導その他の援助を行った事業主団体等であること。 (二)(一)に規定する措置の実施の状況を明らかにする書類を整備している事業主 団体等であること。 第三 労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法施行規則関係 一 労働時間短縮支援センターの支給する給付金及びその支給要件 労働時間短縮支援センターの支給する給付金に、特例事業場労働時間短縮奨励 金及び事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金を加え、その支給要件は、 特例事業場労働時間短縮奨励金にあっては第二の二、事業主団体等特例事業場労 働時間短縮促進助成金にあっては第二の三に規定するところによるものとするこ と。 二 特例事業場労働時間短縮奨励金の支給額 特例事業場労働時間短縮奨励金の支給額は、次の表の上欄に掲げる事業主の区 分に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる額とするものとすること。
事業主の区分 | 支給額 |
第二の二の(一)又は(二)に規定する 措置を実施した事業主 |
五十万円 |
第二の二の(三)に規定する措置を実 施した事業主 |
助言又は技術的援助を受けるに当た って要した費用の額(その額が十万 円を超えるときは、十万円) |
三 事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金の支給額 事業主団体等特例事業場労働時間短縮促進助成金の支給額は、第二の三の(一) に規定する措置の実施に要した経費の額(その額が五百万円を超えるときは、五 百万円。ただし、都道府県を地区とする事業主団体等については、その額が一千 万円を超えるときは、一千万円とする。)とするものとすること。 第四 施行期日等 一 施行期日 この省令は、平成十一年四月一日から施行するものとすること。ただし、第一 の一は平成十一年十月一日から、第一の二は平成十三年四月一日から施行するも のとすること。 二 経過措置 この省令の施行に関し必要な経過措置を定めるものとすること。 三 その他 その他所要の規定の整備を行うものとすること。