タイトル:平成11年春の叙勲について 発 表:平成11年4月29日(木) 担 当:労働省労働大臣官房秘書課 電 話 03-3593-1211(内線5031) 03-3502-6707(直通)
1 平成11年春の叙勲受章者は、4月20日(火)の閣議で決定され、上奏裁可を仰い だ後、4月29日(木)付けで発令される。 労働省関係の今回の受章者は、56名である。 2 勲章は、各都道府県知事等から推薦された人たちの中から選ばれた方々で、多年 にわたり労働行政の発展に尽力された方々に授与されるものである。 3 勲章の伝達は、勲三等以下の受章者については各省庁で行うこととされているが、 労働省では、来る5月11日(火)中央合同庁舎第5号館において伝達式を催し、労 働大臣から受章者の方々に伝達する予定である。受章者は、伝達後皇居に赴き天皇 陛下に拝謁する。 4 受章者の中には、次の方々が含まれている。 くろかわ たけし (1)黒 川 武 (現日本労働組合総連合会顧問71歳 群馬県) 勲一等瑞宝章 31年間の長きにわたる労働運動に全力で邁進し、この間、営団労組執行委員 長(12年)、私鉄総連中央執行委員長(8年)・同会長(2年)、総評議長 (6年)などの要職を歴任するとともに、中央労働委員会委員(4年6ヵ月)、 産業労働懇話会会員(9年)、運輸審議会(7年7ヵ月)、経済審議会(7年 9ヵ月)などの公職にも就任し、常に額に汗して働く者の立場に立ち、一貫し て豊かでゆとりのある勤労者の生活向上の実現に尽力した。 また、私鉄産業における新たな労使関係の確立に大きな役割を果たすととも に、交通政策の確立などに寄与した。 さらに、最後の総評議長として、我が国労働界の長年の悲願であった労働戦 線の統一に大きな役割を果たした結果、現在の日本労働組合総連合会の結成に つながり、労働運動の健全な発展に多大に貢献した。 こいずみ きょうこ (2)小 泉 京 子 (和服仕立職60歳 静岡県) 勲六等瑞宝章 昭和35年母親が開設した小泉和裁教室の講師となり、昭和47年には母親と共 に職業訓練法人富士和裁職業訓練協会を設立し理事兼同協会設置の富士和裁高 等専門学院主任指導員となり、さらに平成9年には同協会会長兼同学院長とな った。 その間、和服縫製の業務、訓練に従事し、技能の研鑽に努め、卓越した技能 を有し、幾多の考案、改善によって、広く和服の伝統文化の啓蒙に貢献すると ともに、後進技能者の指導育成に尽力したものであるが、特に特殊和裁の技能 については業界における第一人者といえる。 また、長年にわたり静岡県の技能検定委員として和裁技能者の技能向上に努 め、和裁業界の発展に貢献し、その実績と人柄から平成8年に長年の技能検定 功労者として労働大臣表彰を受け、平成9年には静岡県優秀技能者として静岡 県知事表彰を受けるなど、その功績は高く評価されている。