タイトル:平成10年秋の叙勲について 発 表:平成10年11月3日(火) 担 当:労働大臣官房秘書課 電 話 03-3593-1211(内線5031) 03-3502-6707(直通)
1 平成10年秋の叙勲受章者は、10月23日(金)の閣議で決定され、上奏裁可を仰い だ後、11月3日(火)付けで発令される。 労働省関係の今回の受章者は、50名である。 2 勲章は、各都道府県知事等から推薦された人たちの中から選ばれた方々で、多年 にわたり労働行政の発展に尽力された方々に授与されるものである。 3 勲章の伝達は、勲三等以下の受章者については各省庁で行うこととされているが、 労働省では、来る11月10日(火)中央合同庁舎第五号館において伝達式を催し、労 働大臣からこれらの受章者に伝達する予定である。受章者は、伝達後皇居に赴き天 皇陛下に拝謁する。 4 受章者の中には、次の方々が含まれている。
はぎざわ きよひこ | ||
(1) | 萩澤 清彦 | (元中央労働委員会会長74歳 東京都)勲二等旭日重光章 |
昭和42年、東京都地方労働委員会公益委員に任命されたことを皮切りとして、 平成4年には中央労働委員会会長に就任し、卓越した専門知識及び弁護士等の 経験を駆使して不当労働行為の再審査事件の処理及び集団的労使紛争の調整に 務めた。特にJR採用事件にあたっては、中央労働委員会会長代理及び会長とし て、公・労・使による三者懇談会や、最終解決案の作成をリードし、また、解 決案が労使から拒否された後も和解を最善の解決手段とし、救済命令による解 決を図るべく尽力した。 また氏は、労働者災害補償保険審議会会長として、重度障害者に係る介護保 障給付を創設するなど、労災保険制度の幾度かの大きな転換期において中心的 な役割を果たした。 |
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ごとう きよかず | ||
(2) |
後藤 清壽 | (箔置師73歳 愛知県)勲六等瑞宝章 |
昭和15年に仏具箔置業に従事して以来、日夜技能の研鑽に励み、多数の考案 を行い作業効率の向上に貢献するとともに、昭和46年から約3年間にわたる伊 勢神宮第60回新宮造営に際して箔置工事に携わるなど多数の著名な神社・仏閣、 高級仏具に箔置作品を残し、これらの実績が高く評価され、昭和59年、労働大 臣表彰(卓越技能者)を受賞、さらに昭和62年春には黄綬褒章を受けた。 氏はその後も新たな改善に努め、金箔の艶を段階的に調整する技術の開発、 金箔の仕上げ強度向上方法の開発を行ったほか、平成5年からの伊勢神宮第61 回新宮造営に請われて従事した。この伊勢神宮の新宮造営は20年に1度だけ行 われるため、1人が2度にわたって従事することは極めて希有なことである。 |