タイトル:労働者の個人情報保護に関する研究会報告書



発  表:平成10年6月29日

担  当:労働大臣官房政策調査部総合政策課

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          03-3502-6726(夜間直通)








・ 個人情報保護の実態をみると、企業は労働者に関する多様な個人情報を収集し、

 電算処理化も推進中。しかし、具体的な情報保護対策を講じている企業は少数派。

・ また、労働者側も、プライバシー意識には個人的に差異があり、労働組合にお

 いても具体的な取組に遅れ。



・ 一方、情報通信技術の急速な進展等に伴い、企業の有する顧客情報をはじめと

 した個人情報の侵害事例が発生するとともに、EU諸国等ではEUデータ保護指

 令等に基づき個人情報保護法制の整備を推進している。このことが、今後、我が

 国にも影響を及ぼすと想定。



・ こうした状況下で、早晩、労働者の個人情報についても保護対策の認識を高め

 る必要性があり、本報告書ではそのための問題意識の喚起と議論のための基本的

 な視点を提供。



・ 保護対策として、情報の管理・保全体制、情報を適正に処理するための要件、

 センシティブデータの取扱い、労働者個人の権利行使、労働組合等の役割などに

 ついて今後の検討課題を提示。





 最近の情報通信技術の急速な進展等に伴い、個人情報が大量・迅速に処理され、経

済活動の円滑な推進に役立っている反面、本人が知らないところで個人情報が流出し、

プライバシー侵害に当たる事例も発生している。

 現在のところ、主として企業の保有する顧客情報が問題となっているが、企業にお

いては自社の従業員情報についても膨大に収集・管理している。その中には機密情報

も含まれている可能性もあることから注意が必要である。また、既に国際的には一般

の個人情報保護基準に加え、雇用分野に特化した基準も策定されている。

 こうしたことから、政策調査部において、平成9年度に「労働者の個人情報保護に

関する研究会」(座長:諏訪康雄 法政大学社会学部教授)を開催し、労働者の個人

情報を巡る国内外の状況及び個人情報保護のための基本的な考え方について検討を進

め、今般、その結果を報告書としてとりまとめた次第である。



報告書の概要



「労働者の個人情報保護に関する研究会」メンバー




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