タイトル:平成10年春の褒章について
発 表:平成10年4月28日
担 当:労働大臣官房秘書課
電 話 03-3593-1211(内線5031)
03-3502-6707(夜間直通)
1 平成10年春の褒章受章者は、4月14日(火)の閣議で決定され、上奏裁可を仰いだ
後、4月29日(水)付けで発令される。
労働省関係の今回の受章者は、黄綬褒章26名、藍綬褒章7名の計33名である。
2 褒章は、民間の人を対象として、各都道府県知事等から推薦された方々の中から選
ばれた人たちに授与されるものである。
黄綬褒章は、多年同一職種に精勤し、技能の向上、後進の指導育成等に業績のあっ
た方々に授与され、藍綬褒章は労働委員会等の委員等で永年労働者の福祉の増進並び
に労働行政の発展に寄与された方々に授与される。
3 労働省では、来る5月14日(木)中央合同庁舎第5号館において褒章伝達式を催し、
労働大臣からこれらの受章者に伝達する予定である。受章者は、伝達後皇居に赴き
天皇陛下に拝謁する。
4 受章者の中には、次の方々が含まれている。
(1) 齋藤 正一<さいとう しょういち>(紙器製造工68歳 福島県) 黄綬褒章
昭和26年の創業以来、46年の永きにわたり貼り箱作り一筋に従事し、生産性の向上、
後継者の育成及び技能教育に尽力した。貼り箱は、板紙を折り曲げて箱形に組み、日本
古来の和紙などを張り付けて作る日本の伝統工芸の一つで、製品は主として百貨店等に
引き取られ、子供服やハンカチ入れなどに利用される。氏は美粧箱や額など、紙・段ボ
ールの特性を生かした数多くの新製品を手がける一方で、生産ラインの近代化を図るべ
く自動糊付け機の開発を行うなど生産性の向上にも多大な貢献をした。
なお、平成2年11月30日付けで、紙器・ダンボール業界初の卓越した技能者として労
働大臣表彰を受賞している。
(2) 多田 巖<ただ いわお>(和菓子製造工67歳 徳島県) 黄綬褒章
昭和24年、家業に従事して以来、48年の永きにわたり和菓子作り一筋に従事し、常に
技能の研鑽に務め、数多くの技術開発や改善を行い生産能率の向上に務めるとともに、
伝統菓子技術の保存や後進育成にも尽力した。特に氏は、白餡・砂糖・餅米粉をベース
に、色づけを加えて草木等を表現する工芸菓子の分野に秀で、全国博覧会や各種技能大
会において、多数の表彰を受けた。また、平成元年第40回全国植樹祭において天皇皇后
両陛下に、平成5年夏の国体において秋篠宮御夫妻に、平成5年全国身体障害者スポー
ツ大会において皇太子御夫妻にお茶菓子を献上する栄にも浴した。
なお、平成6年11月11日付けで卓越した技能者として労働大臣表彰を受賞している。
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